【4454】山形正宗 純米吟醸 うすにごり 生酒 出羽燦々(やまがたまさむね)【山形県】

【TU会 全4回の③】
コロナ禍で半年間、開催を自粛したTU会。再開して今回が3回目の例会。「麓井」「飛良泉 飛囀 雛」「森嶋 雄町 純米大吟醸 無濾過生原酒」(当連載【4205】)、「土田 麹九割九分 生酛仕込み」(当連載【4338】)と飲み進め、会場のB居酒屋が5番目に持ってきたのは「山形正宗 純米吟醸 うすにごり 生酒 出羽燦々」だった。
水戸部酒造のお酒は当連載でこれまで、15種類を取り上げている。しっかりした味わいにもかかわらず、キレが非常に良い酒、というイメージを強く持っている。今回のお酒はどうか。いただいてみる。
K 「これもいい」
酒蛙「味が分厚く迫ってくるとおもってたけど、やさしくて品がある味わいだ。ブドウのニュアンスがすこし感じられる」
K 「けっこう迫ってきているよ」
Y 「美味しいことに変わりはありません」
酒蛙「旨みと酸が良く出ている。この2つが味の要素。そして、キレが実に良い」
Y 「そうですね」
K 「敢えて透明な瓶を使っているのがいい」
酒蛙「今夜これまで飲んできた4種類の酒と違い、この酒は若干、辛みが出ている」
瓶の裏ラベルのスペック表示は「原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)、原料米 山形県産出羽燦々100%使用、精米歩合50%、アルコール分16度、製造年月2020.12」。
使用米の「出羽燦々」は山形県立農業試験場庄内支場が1985年、母「美山錦」と父「華吹雪」を交配。育成と選抜を繰り返し品種を固定、1997年に種苗法登録された酒造好適米だ。
裏ラベルに「日本酒の王道を目指す 全量純米仕込の酒蔵」と書かれている。強烈なプライドがのぞく。
酒名「山形正宗」の由来について、ウェブサイト「『日本の名酒』自宅にいながら蔵元巡りの旅」は「山形正宗」の由来について「1898年(明治31年)に、初代水戸部弥作によって創業されました。酒名は、銘刀正宗のようにキレのある酒、辛口の山形の酒ということのようです」と説明している。