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文化

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【4423】天狗舞 山廃純米(てんぐまい)【石川県】

2020.12.13 17:47
石川県白山市 車多酒造
石川県白山市 車多酒造

【E居酒屋にて 全6回の⑤】

 E居酒屋で、異業種交流飲み会を開いたとき、ママが「今日のお酒のほか、新規のお酒も入っていますよ。飲みに来てね」と声を掛けてくれた。常日ごろ、「新しい酒が入ったら教えてね」とお願いしている。効率良く「日本酒津々浦々」の取材をするには、この方法が一番だ。ということで、非常にありがたい声掛けだった。それから4日後、店の暖簾をくぐった。

「栄光冨士」「雅山流」「川亀」「二世古」と飲み進め、5番目にいただいたのは「天狗舞 山廃純米」だった。車多酒造のお酒は当連載でこれまで、12種類を取り上げている。このうち「天狗舞」が8種類、「五凛」が4種類。「天狗舞」は熟成酒のイメージが強い。一方「五凛」は、クセなく飲みやすさをコンセプトにした酒だ。両極端。これも車多酒造、あれも車多酒造。

 まずは冷酒で。酒の色が山吹色。完璧に熟成している。熟成香むんむん。まるで紹興酒とアンズを一緒にしたような味わいで、香ばしい。いかにも熟成酒だ。旨みを追いかけるように辛みと酸が来る。くどさはなく、軽からず重からずの酒質。

 このような味わいの酒だと、間違いなく燗酒向き。ということで、燗酒用ちろりをお願いし、自分で40℃に温度調整。いただいてみる。香ばしさが増す。スマートな酸が特長的。酸に旨みがついてくるイメージ。やや軽快感あり。温度がすこし下がると、酸が非常に出てくる。実に旨い燗酒だった。

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。

「酒母造りの伝統的な技法である山廃仕込みに天狗舞独自の製法を加味し、芳醇な香味と酸味の調和を醸しています。お酒の色は熟成による自然な山吹色をしており、目も楽しませてくれます」
「飲み方  お好みに応じて冷やから熱燗まで幅広くお楽しみ頂けます」

 また、蔵のホームページはこの酒を「山廃仕込特有の濃厚な香味と酸味の調和がとれた個性豊かな純米酒です。濃い山吹色は目も楽しませてくれます」と紹介している。

 瓶の裏ラベルのスペック表示は「製造年月20.10、アルコール分16度、精米歩合60%、原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 瓶の首にタグが掛けられている。そこには、以下のように書かれている。

「フランス唯一の日本酒コンクール、クラマスター 日本酒コンクール 2019[純米酒部門] プラチナ賞」
「ロサンゼルス国際ワイン&スピリッツコンペティション 2019 生酛・山廃仕込の純米酒部門 ベストオブクラス」
「世界で認められた 天狗舞山廃仕込純米酒。山廃の旨さを極めた酒。常温からぬる燗でより旨さが引き立ちます。ほど良い熟成による山吹色が特徴です」

 酒名「天狗舞」の由来について、コトバンクは「昔、蔵はうっそうとした森に囲まれ、夜には天狗が打ち鳴らす太鼓の音が聞こえたという。酒名はこの伝説に由来」と説明している。

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