【4406】悦蔵 生酛造り 特別純米 一ツ火 山田錦(えつぞう)【兵庫県】

【TU会定例会 全6回の①】
コロナ禍で半年間、開催を自粛したTU会。再開して今回が2回目の例会。会場のB居酒屋がトップバッターとして持ってきたのが、「悦蔵 生酛造り 特別純米 一ツ火 山田錦」だった。
「ん? 見たことがない酒名だな」と言いながら、ラベルに印字された蔵元名を見たヨネちゃんが大きな声で言った。「このお酒、『白鷹』のとこのお酒だよ。『白鷹』、珍しいなあ」。「白鷹」は大手蔵の一つではあるが、大手蔵の中では孤高感を漂わせている蔵だ。
わたくしは以前、東京・築地のMうなぎ屋で家族で食事をしたときに酒を飲んだが、酒の選択肢が無い。酒は「白鷹 特撰」1種類。その燗酒がべらぼうに美味しかったので、後日「白鷹 特撰 本醸造 黒松」(当連載【195】)を買い求め、宅飲みしたことがある。
また、「白鷹」は全国の酒蔵でただ一つ「伊勢神宮御料酒」に選ばれ、以来一日も欠かすことなく神宮の神々に供えられていることで知られる。さて、今回のお酒はどうか。いただいてみる。
KI「最初に甘みを感じる。すぐ辛くなる」
SG「辛い」
酒蛙「香りは抑え気味。辛みと苦みが味の主体に感じる。しかし丸みも感じる」
U 「辛くて旨い」
ヨネちゃん「食中酒に適しているね」
酒蛙「酸も出てきている。さっぱりとした口当たり。しかし、複雑で奥行きのある味わい」
SG「食事の邪魔をしない」
ヨネちゃん「大手はやはり、造りが上手だね」
SG「美味しい。すぐ無くなってしまった」
KI「大好評ですね」
酒蛙「余韻の苦みが大人の雰囲気がある」
ヨネちゃん「きれいなお酒だ」
KI、酒蛙「旨みも出ている。これはいい!」
酒蛙「燗酒にも向いているような酒質だ」
蔵のホームページはこの酒を以下のように紹介している。
「白鷹の創始者、辰馬悦蔵の酒造りへのこだわりを凝縮させた特別純米 一ッ火です。手間と時間がかかる生酛造りだからこそ、しっかりとした厚みのある酒に仕上がりました。十分に熟れた味わいと余韻の長い香りが特徴です」「日本酒度+3 濃醇やや辛口」
瓶のラベルのスペック表示は「特A地区兵庫県吉川町産山田錦100%使用、アルコール分16度以上17度未満、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合70%、製造年月20.08」。
酒名「白鷹」の由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。
「鷹は百鳥の王といわれ、その中でも白い鷹は千年に一度現れる霊鳥といわれています。王者の風格と気品を持つ『鷹』に、清酒の清らかさをあらわす『白』をあわせて生まれたのが白鷹の酒名となっています」