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文化

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【4254】写楽 純米 一回火入(しゃらく)【福島県】

2020.6.29 22:04
福島県会津若松市 宮泉銘醸
福島県会津若松市 宮泉銘醸

【日本酒研究会月例会 全3回の③完】

 足掛け14年目に突入している日本酒研究会月例会。毎月欠かさず足掛け14年も続けている異業種飲み会は、全国でもそうざらにはないとおもわれる。そんな酒好きの会だが、会場に使っているM居酒屋側にトラブルがあり、いつものように6種類を飲んだのだが、当連載にまだ取り上げていない酒は3種類だけだった。今回は、その3種類を紹介する。

「彗」「大天狗」「西條鶴」「関乃井」と飲み進め、5番目にいただいたのは「写楽 純米 一回火入」だった。宮泉酒造の酒は飲む機会が多く、当連載でこれまで、20種類を取り上げている。そのほとんどが「写楽」と「宮泉」だ。当連載で取り上げた「写楽」のうち、今回の酒は「写楽 純米 純愛仕込 一回火入」(当連載【2761】)と類似している。当連載では、同じ酒は基本的に二回以上の掲載をしないことにしている。しかし、今回の酒には「純愛仕込」が付いていないので、連載で取り上げることにした。

 わたくしが、「次のお酒は『写楽』だよ~」と言ったら、Kは飲む前から「おーっ、これは旨い」と声のテンションが上がり、飲む気満々だ。Kは、「十四代」「飛露喜」「写楽」「磯自慢」など有名地酒に弱いのだ。さて、いただいてみる。

 酒蛙「旨いっ、セメダイン香(酢酸エチル)と若いバナナ香が混ぜ合わさったような強い香りだ」
 SI、M「定番のセメダイン香だね」
 Y 「美味しいですね」
 酒蛙「旨み、酸、辛みがいずれも適度。フレッシュ感がある。すこしジューシー」
 K 「うむ、『写楽』は、間違いが無い」
 酒蛙「やや軽快感があり、さらりとした印象を受ける。キレが非常に良い。飲み飽きせず、いくらでも飲める」

 瓶の裏ラベルには、以下の口上が掲載されている。「米を愛し、酒を愛し、人を愛す。みなさまに愛される酒を目指します。 宮森義弘」

 蔵のホームページはこの酒を以下のように紹介している。「飲み口は果実系の含み香が特徴であり、味わいは、米の旨味がバランス良く口の中で広がり後味はすっと切れすっきりとした純米酒です。冷やがお勧めで、どんな料理にも合う食中酒です」

 裏ラベルのスペック表示は「原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合60%、アルコール分16度、製造年月02.02」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 蔵名および、従来からの酒名「宮泉」の由来について、コトバンクは、以下のように紹介している。「酒名は、中国・唐時代の皇帝の離宮『九成宮』に湧き出た泉と、自家井戸水が灘の名水『宮水』に近い水質を示すことから命名」

 そして酒名「写楽」の由来について、ウェブサイト「地酒.COM佐野吾郎の酒蔵訪問記」が説明している。「写楽」はもともとは、この蔵のブランドではなかったのだ。この記事は長いので、以下に要約する。

「宮泉銘醸株式会社は昭和29年に宮森啓治氏が創業した現在で4代続く酒蔵です。創業者の宮森啓治氏は、かつて会津で一番の規模を誇る老舗蔵『花春』の家に生まれますが長男では無かったため分家として独立されました。第二次大戦の企業整備令によって統廃合され使わなくなっていた酒蔵を買い取り、現在の場所で酒造業を始めたというのが創業の経緯です。寫楽(しゃらく)は、廃業した東山酒造という酒蔵が持っていた商標を引き継ぐ形で、平成17年に宮泉銘醸で造りはじめた銘柄。東山酒造も花春から分家した蔵で、商標を引き継ぐなら同じ家の出が良いという事で寫楽を引き継がれたとのことです」

 わたくしたちは最後6番目に「飛露喜 特別純米」(当連載【1041】)をいただき解散。わたくしはメンバーのYと近くのスナックに転戦、角ハイボールを飲み続けた。

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