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文化

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【4245】陸奥八仙 URARAラベル(むつはっせん)【青森県】

2020.6.17 22:15
青森県八戸市 八戸酒造
青森県八戸市 八戸酒造

【Z料理店にて 全6回の⑤】

 Z料理店の店主はMLB、NPB、社会人野球、大学野球、高校野球に詳しく、わたくしは彼と野球の話をするのが好きだ。店主も、わたくしと野球の話をするのが好きなようで、いつも、店主の定位置の向かいのカウンター席を用意してくれる。今回もその場所に「reserve」の置物が。

 店に入るなり、店主が「蛙さんの飲んだことのない酒を入れときましたよ」。冷蔵庫を見る。おおおっ、本当だ。わたくしが飲んだことがない酒が6種類鎮座している。うれしいではないか。店主の好意にこたえ、全部飲もうではないか。

「羽前白梅」「釜屋新八」「麒麟山」「いなば鶴」と飲み進め、5番目にいただいたのは「陸奥八仙 URARAラベル」だった。八戸酒造の酒は飲む機会が非常に多く、当連載でこれまで、22種類を取り上げており、そのほとんどが「陸奥八仙」だ。中でも、最定番酒「陸奥八仙 特別純米」がわたくしの口に非常に合い、自身の定番酒として愛飲している。

 さて、今回の酒。酒名の「URARA」、そしてヘタウマのラベル絵。明らかに山本リンダの「狙いうち」(1973年、作詞阿久悠、作曲都倉俊一)の冒頭部分「ウララ ウララ ウラウラで~ウララ ウララ ウラウラよ~ウララ ウララ ウラウラの~」を意識したものだ。

 さて、ユルユルとした酒名・ラベル絵だが、味はいたってまともで驚かされた。まず、マスカット的な果実香が華やか。やわらか、ふくよか、やさしい口当たりで、すっきり感・軽快感もある。味わいは、旨み・甘み・酸味の出方が非常に中庸で、とんがった部分は一切無い。そして、余韻は辛みでキレも良く、抜群のバランス。軽い驚きだった。

 気になったのは、特定名称の区分表示が無く、裏ラベルには「原材料 米(青森県産)米麹(青森県産米)醸造アルコール」とあるだけ。精米歩合の表示もない。これでは、ふつうに考えれば、普通酒ではないか。おおおっ、これは超スーパー普通酒ではないか、と感じ入りながら飲んだものだった。

 しかし、後日、蔵のホームページを見てみたら「吟醸スペック」とのこと。それなら、この高レベルの旨さは理解できる。吟醸仕込みではあるが、なんらかの理由(規格外米を使っているとか、さまざま違うクラスの酒をブレンドしているとか)で吟醸を名乗っていないのかもしれない。ま、吟醸酒とおもわれても普通酒とおもわれても、どっちでもいいやあ、というのが、この酒についての蔵の考え方なのだろう。

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。「春うらら―。身も心も軽くなるような春にぴったりのお酒『URARA』の登場です。お花見やお祝い事など、楽しい時間も増えるこの季節に、華やかな香りと軽快な飲み口で、躍り出したくなるようなひとときを」

 また、蔵のホームページはこの酒を以下のように紹介している。「昨年初リリース後ご好評頂きました、『陸奥八仙 URARA(うらら)ラベル』が発売となりました! 春を彩る、軽快で飲み口のスッキリとしたお酒です。昨年とは違い、吟醸スペックのタイプとなりますので、昨年お試しいただいている方も、まだの方も、今年だけのうららをお楽しみくださいませ」

 瓶の裏ラベルのスペック表示は「原材料 米(青森県産)米麹(青森県産米)醸造アルコール、アルコール分16度、製造年月2020年3月」。

 酒名「陸奥八仙」の由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。「中国の故事、酔八仙(八人のお酒の仙人の物語)では、酒仙たちの様々な逸話や興味深い酒の楽しみ方が語られています。飲む方が酒仙の境地で酒を楽しんで頂きたいとの思いを込めて『陸奥八仙』と名付けました」

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