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文化

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【4146】久保田 碧寿 純米大吟醸 山廃仕込み(くぼた へきじゅ)【新潟県】

2020.2.18 14:36
新潟県長岡市 朝日酒造
新潟県長岡市 朝日酒造

【H居酒屋にて 全4回の④完】

 なじみのH居酒屋から電話がかかってきた。「新しいお酒が入りましたよ」。分かった、すぐ行く。わたくしは、H居酒屋に、1行コメント付きの酒メニューをつくってあげている。酒名と値段だけの一般的メニューだと、お客さんは何がなんだか分からない。そこで、酒質を分かりやすく解説したメニューをつくってあげている。お客さまには好評だという。このコメントを書くには、まず飲まなければならない。

「六根 山廃純米」「蓬莱 ひだほまれ 特別純米」「丹沢山」と飲み進め、最後4番目にいただいたのは「久保田 碧寿 純米大吟醸 山廃仕込み」だった。朝日酒造のお酒は当連載でこれまで、17種類を取り上げており、うち8種類が「久保田」だ。

「久保田」の最高峰は純米大吟醸の「萬寿」と「碧寿」。その違いは造り方にある。「萬寿」は通常の吟醸造りだが、「碧寿」は山廃仕込みだ。蔵のホームページで公開されているスペックの違いは以下の通りだ。「萬寿」の原料米は、麹米が五百万石で精米歩合は50%、掛米新潟県産米で精米歩合は33%。香りが華やか。一方、「碧寿」の原料米は麹米・掛米ともに五百万石で精米歩合は50%。香り中程度で味が深い-となっている。「萬寿」は当連載【1258】で紹介済み。さて、今回、「碧寿」をいただいてみる。

 酒蛙「上立ち香、含み香とも派手ではなく、ほのかに漂う。含むと、実に落ち着いて品のある味わいだ」
 店主「日本酒感がある。香りと酸があまり強くないね」
 酒蛙「さらりとして、ふくよかな口当たりだ」
 店主「甘みも感じられる」
 酒蛙「ひとことで言えば、すっきり軽快なお酒。酸が穏やかに出ており、これまた穏やかな旨みが出ている。この酸と旨みのバランスが絶妙だ。極めて上品なお酒だ。例えが変だが、知的なお酒に感じる。山廃仕込みだから、燗酒で味が深まりそうだ」

 蔵のホームページはこの酒を以下のように紹介している。

「乳酸菌の力を最大限引き出す、伝統的な醸造方法の山廃仕込みによる純米大吟醸酒。山廃仕込みならではのどっしりとした旨味を感じさせながらも、爽やかでシャープな酸味、キレのある軽いのど越しが特長です。グリルや炙りなど、香ばしい料理とともにお楽しみください」 

 瓶の裏ラベルのスペック表示は「新潟県産米100%使用、原材料名 米・米こうじ、精米歩合50%、アルコール分15度」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。しかし、ホームページでは以下のように開示している。「原料米 (精米歩合)麹米/掛米 五百万石 50%/50%、アルコール度数 15度、日本酒度+2、酸度1.2」。

 銘柄名「久保田」の由来について、蔵のホームページは「創業時の屋号を冠し、品質本位の酒造りに決意を込めた酒」と説明している。

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