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文化

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【3997】東鶴 槽搾り 純米(あずまつる)【佐賀県】

2019.10.11 15:03
佐賀県多久市 東鶴酒造
佐賀県多久市 東鶴酒造

【F居酒屋にて 全18回の⑱完】

 2カ月に1回、M居酒屋で定例飲み会を開いているTU会。年に1回は遠征して飲んでおり、今回の店は、わたくしがここ数年お世話になっているF居酒屋だ。福島県出身の店主とスタッフの人柄が素晴らしく、酒のラインナップも料理の美味しさも文句なしだ。TU会7人が酒と料理を楽しんだ。

「仙禽」「聖山」「川鶴」「寒菊」「岩の蔵」「ブラックジャック」「やたがらす」「東鶴」「登龍」「幸姫」「望」「あづまみね」「鳳凰美田」「賀儀屋」「八咫烏」と15種類を飲んだところで、わたくしを除く6人が帰った。出来上がり、飲み飽きたためだ。

 このF居酒屋の店主は、わたくしが来店するというので、18種類の酒を用意してくれ、飲み会が始まる前に、ずらり18種類を並べて見せた。ならば、18種類を全部、味わってみなければいけない。集めてくれた店主に申し訳ない。ということで、わたくしだけが、残り3種類のお酒を味わうことにする。

 第2ラウンドは、「大信州 別囲い 純米吟醸 ひやおろし」「辰泉 純米 秋上がり」と飲み進め、本日最後18番目にいただいたのは「東鶴 槽搾り 純米」だった。本日2種類目の「東鶴」だ。さて、いただいてみる。

 旨みがあり、やわらか・ふくよかな口当たり。酸も出ており、力強さが感じられる。すこしセメダイン香(酢酸エチル香)に似た香りがあり。キレが良い。

 瓶の裏ラベルのスペック表示は「原材料 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合65%、アルコール分15度、製造年月2019.7」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 栃木県の酒販店「増田屋本店」のサイトは、蔵元さんのコメントを以下のように掲載している。「<蔵元からのコメント>
バニラのような香りとしっかりした旨みある味わい。味をしっかり出しながら飲み飽きしないお酒です」

 この蔵は復活蔵である。これについて、蔵の現在のホームページは以下のように説明している。

「創業は江戸末期。佐賀県多久市の山々に囲まれた豊かな地で、私たちは代々地元に愛される酒造りを行ってきました。 平成元年を境に休業していましたが、平成21年より蔵元自ら杜氏となり、現在は家族ぐるみで経営、酒造りに日々励んでいます」

 また、2013年5月当時の蔵のホームページは、以下のようにもっと詳しく掲載していた。

「江戸末期に創業して以来、地元の方に愛されるお酒を造って参りました。20年ほど前までは、冬になると福岡県柳川市から杜氏と蔵男が来て、住み込みでお酒を造っていましたが、不況や日本酒の需要低迷の煽りを受け、我が蔵の製造も停止しておりました。
 野中家長男である保斉は、今でこそ東鶴の立派な杜氏となりましたが、数年前、彼が大学卒業後に実家に帰ってきた時は、家業は廃業寸前であり、さらに彼自身が日本酒を苦手としてたので、東鶴は父・保圀の代で終わってもおかしくない状況でした。
 そんな状況を見かねた近所の日本酒好きの方が、保斉に佐賀県のとある酒蔵の純米酒を紹介してくださったのでそれを飲んでみると、今まで飲んだことのない美味しい味に相当感動し、自分にも飲んだ人が感動できる日本酒を造れるかな?いや、造りたい!という気持ちが芽生えて、日本酒造りに目覚めたわけです。その後、東京の醸造試験場、山口県にある永山本家酒造場での修行を経て、平成21年、初めて自分が造ったお酒を世に出すことになりました」

 これらのいきさつについて、地元佐賀新聞は当時、以下の記事を掲載した。

「東鶴酒造は、江戸末期創業の蔵だが、長引く需要低迷で製造を中止していた。2006年、飲食店に勤めていた蔵元の長男が、蔵を復興させた小松酒造(佐賀県唐津市相知町)の酒の澄んだ味わいに驚き『本物なら再興の可能性がある』と確信して再興の準備を進めた。日本醸造協会で1年間研修を受け、『貴』で知られる山口県の蔵に1年間住み込んで酒造りを学んだ。こうして平成20醸造年度(2008年7月1日~2009年6月30日)から酒造りを始め、蔵を15年ぶりに再興させた」(要約)

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