メニュー 閉じる メニュー
文化

文化

【3956】菱湖 純米吟醸 一回火入(りょうこ)【新潟県】

2019.9.10 16:52
新潟県新潟市 峰乃白梅酒造
新潟県新潟市 峰乃白梅酒造

【日本酒研究会月例会 全5回の②】

 異業種間の日本酒研究会。単なる飲み会だが、ちょっと気どって研究会だ。足掛け13年目に突入した超長寿飲み会。毎月開いてきたが、この間、一度も休まず飲んできた。みなさん、なんと研究熱心なことか。今回は5人での月例会となった。

 トップバッター「天仁 特別純米 無濾過 生々」に続いて店主が2番目に持ってきたのは「菱湖 純米吟醸 一回火入」だった。この酒を持ってくるとき、店主はこう説明した。「この書体が、将棋の高級駒に使われているんです」。酒と将棋が結びつかず、みんな「ん?」。しかし、気にせず飲むことにする。

 後日、この文章を書くにあたり、調べてみたところ、静岡県浜松市「かたやま酒店」のサイトが、以下のように分かりやすく説明していた。

「峰乃白梅酒造がある新潟市西蒲区は、江戸期に越後国巻と言う地名でした。そこは 江戸時代後期の書家 巻菱湖(まきりょうこ)の生誕地です。菱湖は篆書・隷書・楷書・行書・草書・仮名のすべてに巧みで、特に楷書を得意としたそうです。平明で端麗な書体は、千字文などにより、世に広く書の手本として用いられ、『菱湖流』と呼ばれた書風は幕末から明治にかけての書道界に大きな影響を与えました。現在では将棋の駒において、銘駒と呼ばれる書体の1つが菱湖体で、タイトル戦などで使用される高級な駒などによく用いられており、名棋士にこの書体を好む人が多いそうです」

 また、ネット情報によると、このラベルの字は、巻菱湖の直筆から使用されているとのこと。さて、この酒に対する、わたくしたちの感想は以下の通り。

 K 「美味しい」
 Y 「甘みを感じる」
 酒蛙「含み香の吟醸香が、やや華やかに出ている」
 K 「新潟酒というと淡麗辛口のイメージが強いが、これはしっかりとした味わいの酒だ」
 酒蛙「さらっとした口当たりだが、旨みがあり、余韻は辛み。全体としては旨口酒。吟醸香はやや人工的な個性で、好き嫌いが分かれるかも」
 H 「当地にはあまりない酒質の酒だ。俺には上品におもえる。美味しいことは美味しい」
 酒蛙「そうだ、この個性的な含み香は、桃だ! ピーチだ! 甘みもあり、酸味は適度」
 みんな「桃?」(誰も酒蛙の感想に同意しない)

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。「酵母の香りを引き出し、米のうまみ、綺麗な甘みを感じる芳醇旨口な酒。その出来立ての酒をお客様にそのままお届いたします」

 裏ラベルの表示は「アルコール分16度、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合60%、日本酒度+2、製造年月19.08」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 この蔵の主銘柄「峰乃白梅」(みねのはくばい)は、「越の三梅」(こしのさんばい)の一つと言われる。「三梅」は、「峰乃白梅」(峰乃白梅酒造、新潟市西蒲区)のほか、「越乃寒梅」(こしのかんばい、石本酒造 新潟市江南区)、「雪中梅」(せっちゅうばい、丸山酒造場 上越市三和区)。

「峰乃白梅」の名の由来について、コトバンクは、「酒名は、品質で『山頂』を目指す意味で『峰』を冠し、『白梅』のように格式ある酒を造りたいという願いを込めて命名」と説明している。

 

関連記事 一覧へ