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文化

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【3748】にいだしぜんしゅ 生酛 はつゆき 生【福島県】

2019.3.13 21:28
福島県郡山市 仁井田本家
福島県郡山市 仁井田本家

【H居酒屋にて 全4回の㈬④完】

 なじみのH居酒屋から「お酒を4本入れたので、テイスティングに来てください」と連絡が入った。わたくしは、酒質を1行で説明する「酒メニュー」を作ってあげている。お客さんが酒を選ぶとき、酒質が分かると選びやすいからだ。そのためにはまず飲まなければならない。

「久保田 純米大吟醸」「北光正宗 冬の純米吟醸 しぼりたて生原酒」「宮泉 純米 にごり 生酒」と飲み進め、最後4番目にいただいたのは「にいだしぜんしゅ 生酛 はつゆき 生」だった。

 この蔵のお酒はこれまで、今回のお酒を含め、当連載で「穏」を3種類、「金寶」を2種類、そして「にいだしぜんしゅ」を3種類取り上げている。さて、自然酒とはいったいどういう酒か。自然栽培されたコメでつくった酒。しからば、自然栽培とは、どんな栽培なのか。これまで、深く調べたことがなかったので、今回、ネットで調べてみた。その中で、天神自然農園(山口県防府市)のサイトの解説文が分かりやすかったので、以下に転載する。

「自然栽培、現在のところ特定の定義づけや、有機栽培のような国の基準もありません。自然栽培とは、『化学肥料を使わず、農薬を使わない』ここまでは有機栽培と一緒です。加えて『動物性有機肥料・堆肥も一切使わない』といった特徴があります。要は、農地に養分供給を目的とするものを何も持ち込むことなく作る方法なのです」

 ちなみに仁井田本家のホームページは「無肥料・無農薬の自然米」と定義している。さて、いただいてみる。

 酒蛙「ピリピリ。甘旨みが来る。酸も来る。甘旨みと酸のバランスが絶妙」

 店主「味が濃い」

 酒蛙「甘みと旨みが分厚いが、キレが良いので、くどくない。穏やかな味わい。とてもジューシー」

 店主「最後の苦みがいい」

 酒蛙「うん、軽い苦みだね。キレが良い」

 店主「酸はすぐ分かるが、それほど強くはない。旨いなあ」

 酒蛙「うん、旨い。飲み飽きしないお酒だ」

 蔵のホームページはこの酒を以下のように紹介している。

「しぜんしゅのうすにごり生。生もと・蔵付き酵母仕込みによるジューシーさと、生まれたてならではのふんわり軽やかな口当たり。雪のように白くまろやかな甘さに若々しくはじける発泡感。新しい年を迎える祝い酒にふさわしい新酒です!」

 裏ラベルというか焼き込みの表示は「酵母無添加」(蔵つき酵母)」「アルコール分16.5度、精米歩合80%、原材料名 米(国産)・米糀(国産米)、自然栽培米、表示義務のない加工剤・酵素剤も不使用、製造年月18.12」。ここまでコメにこだわっているのなら、使用米の品種名を明らかにすべきだとおもうが、非開示なので、非常に残念。

 裏ラベルには、蔵元さんの口上が以下のように掲載されている。「仁井田本家は自然米100%の純米造り。元気な田んぼが溢れる日本の未来のために、お酒を楽しく(適量!)飲んで共に日本の田んぼを守りましょう! 十八代 仁井田穏彦」

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