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なるほど漢字物語

文化勲章を受けた漢字学者の白川静さん(故人)の研究を基にして、漢字の体系的な仕組みを楽しく伝える企画です。

(279)「街」 整然と区画された道路 

2014.1.30 12:29
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 夜、街中を歩いていると、いろいろな 占 (うらな) い 師 (し) が商売をしています。その占い師の中に、昔は 竹製 (たけせい) の細い 棒 (ぼう) の 筮竹 (ぜいちく) を使う 易者 (えきしゃ) ・ 八卦見 (はっけみ) もいました。

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 この「街中」の「街」と「八卦見」の「卦」を見くらべてみると、同じ「 圭 (けい) 」の字をふくんでいますね。果たして、関係のある字なのでしょうか...。そうです。これが関係のある文字なのです。

 この「圭」は土を長方形の板の形とし、その上に占いの結果を書いたものです。その土板「圭」のように整然と区画されている道路を「街道」と言い、それは 幹線 (かんせん) 道路でした。「街」の「圭」の両側にある字は「行」の形で、これは十字路のこと。そこから「みち、まち」の意味に「街」を使うようになりました。

 「街」とは 違 (ちが) い、農地を土板のような四角く区画するが「 畦 (あぜ) 」で「うね、しきり」の意味です。

 さて「うらない」は「占い」とも書きますが、「 卜 (うらな) い」とも記します。「圭」に「 卜 (ぼく) 」を加えた字が「卦」です。「圭」「卜」ともに「うらない」に関係した字ですので、「卦」の意味は「うらなう」です。わたしたちが日ごろ使う字の中にも卜いの「卦」に関係した漢字がありますよ。

 まず「 掛 (か) 」です。これは「卦」に「 tehen.gif(てへん) 」を加えた形ですね。これは卜いの筮竹を指に掛けて分けているという文字です。意味は「かける」です。

 「 罫線 (けいせん) 」の「罫」も「卦」をふくんだ文字ですね。「罫」の「圭」も卜う 際 (さい) に用いる土板のことで、土板に線を加えることを「罫」と言うのです。意味は「すじ」です。

 これらのもとになる「圭」は 単独 (たんどく) で使われた時には「圭玉」という 宝石 (ほうせき) のことです。圭玉の形は上方が円形で、下が四角でした。圭玉は 諸侯 (しょこう) に 任命 (にんめい) される時に 与 (あた) えられるめでたい石でした。

 そこから「圭」に「人」を加えた「 佳 (か) 」が「よい人」の意味となったようです。「うつくしい、めでたい」の意味にも使います。「佳人」は「美人」のことです。(共同通信編集委員 小山鉄郎)

【編注】今回テーマの漢字「街」は小学4年生で学ぶ漢字です。

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