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なるほど漢字物語

文化勲章を受けた漢字学者の白川静さん(故人)の研究を基にして、漢字の体系的な仕組みを楽しく伝える企画です。

(280)「招」 神様を招く動作 

2014.2.6 12:30
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 小学校で学ぶ漢字を中心テーマにして、たくさんの文字の成り立ちについて 紹介 (しょうかい) してきました。今回は、その「紹介」の「紹」について、紹介したいと思います。

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 この「紹」のもとになっているのは右の「 召 (しょう) 」です。「召」の「刀」のような字形は古代文字のほうが分かりやすいですが、これは「人」の 姿 (すがた) です。下の「口」の形は神様への 祈 (いの) りの言葉を入れる器「口」(サイ)です。この「口」が「くち」ではなく、「口」(サイ)であることを発見したのが、白川静さん第一の 業績 (ぎょうせき) と言われています。

 つまり「召」は神を求めて祈ると、その 招 (まね) きに 応 (おう) じて、神が 降 (お) りてくるという文字です。神を招くので「まねく」意味がありますし、 誰 (だれ) かを 呼 (よ) ぶので「めす、よぶ」の意味もあります。

 日ごろ使う字の中で、この「召」をふくむ漢字はたくさんあります。まず「神を招く」の「招」です。「召」に「 tehen.gif (てへん) 」を加えた「招」は「 召 (め) す」動作のことで、意味は「まねく」です。「招」の元の字が「召」でした。

 「昭和」の「昭」にも「召」があります。「昭」の古い字形は「召」の右に「 卩 (せつ) 」を書いた字でした。「卩」は人がひざまずく形。神を求めてひざまずいて 拝 (おが) むと、 神霊 (しんれい) が「あきらか」になります。それが「昭」で、意味は「あきらか」です。

 その「あきらか」となった神霊の 輝 (かがや) く光を 示 (しめ) すために「昭」の下に火を表す「 rekka.gif (れんが) 」を加えたのが「照」です。意味は「てる、てらす」です。

 そして 降下 (こうか) してきた神様が祈りに 応 (こた) えて告げる言葉が「 詔 (しょう) 」です。後に天子の臣下に対する 仰 (おお) せ言「みことのり」を意味するようになりました。

 この他では「 沼 (しょう) 」にも「召」がありますが、 沼地 (ぬまち) は神霊のある場所とされていたようです。

 さて「紹介」の「紹」です。左の「糸」は降下してきた神霊を受け 継 (つ) ぎ「 継承 (けいしょう) 」することを表しているのだそうです。「紹」の意味は「つぐ、うけつぐ」です。(共同通信編集委員 小山鉄郎)

【編注】今回テーマの漢字「招」は小学5年生で学ぶ漢字です。「照」は小学4年生で学ぶ漢字です。

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