(731)親は子どもをほったらかし それには訳がある エゾユキウサギ

2022年10月01日
共同通信共同通信
エゾユキウサギ
エゾユキウサギ

 

 北海道旭川市の旭山動物園の坂道「ゆっくりロード」の左右には、キタキツネやエゾモモンガ、テンなどがいる。その中に茶色と白がまじったエゾユキウサギもいた。

 坂道の上の方から見ていた時は下の方にいたのに、坂道の下に回ったら今度は上の方に行って、木のかげにかくれた。

 おくびょうなんですか? 担当の中野奈央也(なおや)さんに聞くと「おくびょうというより、警戒心が強くて、担当もふくめて人間は警戒の対象です。中に入る時は、おどろかせないよう注意しています」と教えてくれた。

 冬はほとんど全身が真っ白に。雪景色にとけこみ、天敵に見つかりにくくしているらしい。「ここは雪が積もるので、景色にまぎれるすがたが見られます」

エゾユキウサギ
エゾユキウサギ

 

 旭山では去年、子どもが生まれた。「生まれた時から毛が生えそろい、目は開き、耳も聞こえ、数時間のうちに動き回れるようになります。親は授乳の時以外は子どもに近づきません」

 ほったらかしですか?

 「はい、エゾユキウサギが身を守るためには、敵に見つからないことが最も大切です。親子がいつもいっしょにいると、見つかりやすくなってしまいますから」

 エゾユキウサギは、ペットとしてのウサギとはまったくちがうノウサギの仲間だ。「ペットのウサギとどんなちがいがあるか見つけてください」(文・写真、佐々木央)

行ったときは5月だったので、冬と夏の毛が入りまじっている
行ったときは5月だったので、冬と夏の毛が入りまじっている