(725)オスはパトカーカラー、メスは地味なのには訳がある  キンクロハジロ

2022年08月27日
共同通信共同通信
キンクロハジロのオス
キンクロハジロのオス

 

 大阪市の天王寺動物園の「鳥の楽園」には約15種の鳥がくらす。

 担当の堀田紗代(ほりた・さよ)さんが「300羽ぐらいの鳥がいますが、その中でキンクロハジロはオスとメスが2ペア、たった4羽しかいません。レアなのでさがしてみてください」と言う。

 目の前の鳥と説明の写真を照らし合わせる。池の水面に浮いている白と黒の鳥がそうらしい。

「あれですか?」と指さすと「そうです」と堀田さん。「あれがオス。白と黒なのでパトカーカラーと言っています」

 ではメスは?

 「いま、あのオスのとなりを泳いでいるちょっと地味な鳥がいますよね。あれがメスです」

オスとメスで泳ぐキンクロハジロ
オスとメスで泳ぐキンクロハジロ

 

 オスとメスでどうしてこんなにちがうんだろう。

「繁殖期にオスがメスにアピールするため、はでな外見になりますが、繁殖期がすぎると地味な姿にもどります。メスは目立つ姿で天敵におそわれないように、ずっと地味なままです」

 あっ、水にもぐった。「もぐるのが上手なので潜水ガモとよばれます。尾の付け根あたりから出る油を全身にぬっているので水にぬれません」

 陸にあがったキンクロハジロが、くちばしで羽の手入れをしている。

「体調がよくないカモは、びしょぬれになっても羽の手入れができなくなる。健康かどうかのバロメーターにもなっているんですよ」(文・写真、佐々木央)