(724)真っ黒に見えて真っ黒じゃない カワウ 

2022年08月25日
共同通信共同通信
つばさをばたばたさせている
つばさをばたばたさせている

 

 大阪市の天王寺動物園の「鳥の楽園」には、たくさんの鳥がいて、空を飛んだり、池を泳いだりしている。「水鳥を中心に約15種、300羽ぐらいの鳥がくらしています」と担当の堀田紗代(ほりた・さよ)さん。


 池のほとりに真っ黒な鳥がいる。「ウという鳥の仲間でカワウです。水にもぐって魚をつかまえるのがとても上手です」。ウに魚をつかまえさせ、はき出させる「鵜飼い」という漁が有名だ。

 つばさを広げ、ぱたぱたさせている。「水にもぐるたびに、ずぶぬれになるので、かわかしているんです」。ほかの水鳥はそんなことをしていないのに、なぜだろう。

 「ほかの水鳥たちは、尾の付け根あたりにある尾脂腺から出る油をくちばしでとって、全身の羽にぬっています。それが防水スプレーのように水をはじくんです」

 でも、ウにとっては水にもぐるのにじゃまになる。「だから尾脂腺があまり発達していないんです」

 ここにいるカワウは、もともと1羽のオスと3羽のメスからふえ、いまは30羽近くいるそうだ。

「えさを食べる名人なので、ここで生きていく力も強いと感じます」

魚をつかまえる名人
魚をつかまえる名人

 

 真っ黒だと思っていた体はよく見ると、青く見える部分があったり、茶色っぽいもようがはいったりして美しい。

 「目は緑色なんですよ」。本当だ。見落としていた。(文・写真、佐々木央)