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生きもの大好き

動物園や水族館にはさまざまな生きものがいる。その魅力(みりょく)を探ろう。

(712)育てるのがむずかしい幼生 アカテガニ

2022.5.18 11:00

 

マリンピア日本海にいるアカテガニ(同館提供)
マリンピア日本海にいるアカテガニ(同館提供)

 

 新潟市の水族館、マリンピア日本海。「日本海」ゾーンの入り口そばのかべに「繁殖賞」のたてがかかっている。動物園や水族館が飼育している生きもので、日本で初めて繁殖に成功した時に贈られる賞だ。

 たてはバイカルアザラシやカブトクラゲなど8枚。その中に、アカテガニというのがあった。どんなカニだろう。

 育成室というガラスばりの部屋の中に、こちらに向けて小さい水槽がいくつか置かれている。その一つがアカテガニだった。砂の上に小さなカニがいる。はさみが赤っぽいから赤い手のカニ、アカテガニなんだ。

 担当の原田彩知子(さちこ)さんによると、繁殖に成功したのは2014年。「たくさんのたまごから、体長1ミリぐらいの幼生が生まれてきます」

 カニは、えら呼吸なので水が必要だ。成長したアカテガニは陸で生活するけれど、幼生は海水でないと育たない。だからお母さんは、海におりてきて、おなかから幼生を海に放す。

 「幼生を育てるのがむずかしいんです」と原田さん。千匹育ててもカニのすがたになるまで育つのは、多くて60匹ぐらいだそうだ。

 「新潟県では準絶滅危惧種です。河川の工事が影響しているそうです」。人間のせいで、このカニがいなくなってほしくないと思った。(文・佐々木央)=2022年2月配信

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