(704)ここにいるサギたちの中で一番好き ゴイサギ

朝、開園してすぐにフライングケージの前に行くと、正面の木の枝に、カラスぐらいの大きさの鳥が止まっていた。山口県周南市の徳山動物園。
少し左の方を向き、体の右側を見せている。まるで「わたしを見て」と言っているみたいだ。でも、ずんぐりした体形で、あんまりかっこいいとは思えない。
説明板にある写真と照らし合わせると、ゴイサギだ。担当の田中あすかさんに説明を聞いた。
「ここにはサギの仲間が3種います。アオサギ、チュウサギ、ゴイサギです。うちのサギたちは、かくれんぼが上手で、わたしがケージの中に入ると、かくれてしまいます」
じゃあ、真ん前にいてくれたのは、ラッキーだったんだ。
ケージの天井にも大きな鳥がいた。ケージの中かと思ったら、外側だ。「動物園の近くにいるアオサギです。ここによく遊びに来ています」
中にいるアオサギに会いに来るんですか?
「それもあると思いますが、ここにはいろんな鳥がいるので気になるのかもしれません」
ゴイサギは、背中側が青みがかった灰色で、おなかは白い。ちょっと太っちょですよね?
「わたしはここにいるサギたちの中でゴイサギが一番好きなんです」と田中さん。「丸っこい形も大きさも、とてもかわいいと思いませんか」(文・写真、佐々木央)=2021年12月配信