(687)カラフルで美しい鳥 ゴシキセイガイインコ

とてもカラフルな鳥がいた。頭は濃い青、くちばしはオレンジ色、胸もオレンジ色だけれど、羽が黒くふちどりされていて、木の年輪みたいだ。体全体は暗い緑色から明るい黄緑色。木に止まってこっちを見ている。
徳島市のとくしま動物園にある「こども動物園」。説明にはゴシキセイガイインコと書いてある。
「オーストラリア東部やニューギニアにいます。活発で好奇心が強い鳥です」。担当(たんとう)の河内芙実(かわちふみ)さんが教えてくれる。とくしま動物園には8羽いる。
「8羽のうち1羽は、人の手で育てられました」と河内さん。「その子だけは人なつっこくて、呼ぶと寄ってきたり、人の言葉をまねしたりします」
野生では、花のみつや花粉、果実や虫を食べている。「動物園ではリンゴやバナナ、ミカン、ヒマワリの種などを、くちばしの大きさに合わせて小さく切って、あたえています」
えさを食べる量が、鳥によってかたよらないように、ケージの中のあちこちにえさを置くそうだ。
止まり木を多くしたり、水浴びできるように大きめの水場にしたり、気持ちよく、暮らせる工夫もしている。
「羽の色がとても美しいし、鳴き声もそのときの気持ちに合わせて使い分けているようです。ぜひ見に来てください」(文・写真、佐々木央)