(677)世界最小のフグだけど鋭い前歯 アベニー・パファー 

2021年12月24日
共同通信共同通信
近づいてよく見ると、フグらしい顔つきだとわかる
近づいてよく見ると、フグらしい顔つきだとわかる

 

 たて長の小さな水槽が並ぶ。それぞれの上に説明板が置かれ、その最初に「レンガ色の細ナマズ」や「肩こりそう…」といったキャッチフレーズ。その中に「世界最小の淡水フグ」というのがあった。

 とても小さい魚が何匹も泳いでいる。黄色みをおびた体に黒いもよう。よく見ると、顔はたしかにフグっぽい。光のかげんなのか、ときどき目が青く光る。

 愛知県蒲郡市の竹島水族館にいるアベニー・パファー。「インドの川にいるフグです」と副館長の戸舘真人(とだてまさと)さん。

 日本には淡水フグはいないので、フグといえば海の魚というイメージだけれど、世界には淡水のフグもたくさんいるそうだ。「フグを漢字で書くと『河豚』ですからね」

 体長は2センチぐらいしかなさそうだ。「あまりにちっちゃいので、赤ちゃんじゃないかと思うかもしれませんが、これでもりっぱな大人のフグです」

 最大でも4センチぐらいにしかならない。「体の小さい生きものは寿命が短いことが多くて、この魚は2、3年ぐらいです」

 熱帯魚を飼う人たちの間で人気がある。「竹島に来るお客さんでも『かわいい』と言って、アベニー・パファーに会いに来る人がいます」

 でも、小さくてもフグには、鋭い前歯がある。「飼うなら注意が必要です」(文・写真、佐々木央)=2021年6月配信