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生きもの大好き

動物園や水族館にはさまざまな生きものがいる。その魅力(みりょく)を探ろう。

(627) すごいくちばし 先まで神経通う トキ 

2021.10.19 11:00
「トキ里山館」のガラスのこっち側は、トキからは見えない。間近で自然なすがたが見られる
「トキ里山館」のガラスのこっち側は、トキからは見えない。間近で自然なすがたが見られる

 

 入ると、ガラスごしに自然の田んぼのような光景が広がる。目の前の浅い池に、カラスよりちょっと大きめの鳥がいて、水の中をつついている。トキだ。石川県能美(のみ)市のいしかわ動物園にある「トキ里山館」。
 白い体が黒ずんでいる。「繁殖期は黒くなります」と担当の木村元大(もとひろ)さん。「白い鳥というイメージが強いので『これはトキじゃない』と言う人もいますが、これも実際のトキのすがたです」
 飛び立って、おくの方にある高い木にとまる。巣の中に先に1羽いて、2羽になった。「このペアは若くて子育ても上手です。そのすがたを見ていただこうと、去年12月に非公開のトキ繁殖センターから、こちらに移しました」
 もう1羽は去年生まれ。田んぼをつつきながら歩いている。野生ではドジョウやタニシ、カエルなどを食べる。「くちばしの先まで神経が通っていて、目に見えないえさもさぐりあてます」
 すごいくちばしだ。形が少し曲がっているせいで、水中や地面をつつきやすいみたいだ。
 トキの学名は「ニッポニアニッポン」。日本が重なっているのに、日本では一度絶滅し、中国からおくられたトキをふやしてきた。
 巣で羽を広げた。羽の裏のうすいピンクが美しい。トキ色とよぶそうだ。初めてその色を見た。(文・写真、佐々木央)=2020年6月配信

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