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動物園や水族館にはさまざまな生きものがいる。その魅力(みりょく)を探ろう。

(602)寒い冬に思い切って屋外へ…繁殖成功 ネコギギ 

2021.9.15 11:00
ネコギギ。ここで初めて繁殖した=名古屋市の東山動植物園提供
ネコギギ。ここで初めて繁殖した=名古屋市の東山動植物園提供

 

 見つからない。どこにいるんだろう。目をこらすと、石の下のすきまに魚のかげが見える。名古屋市の東山動植物園にある「世界のメダカ館」にいるネコギギ。
 「夜行性なので、すがたをなかなか見せてくれませんが、エサをあたえる夕方には活発に泳ぎます」。飼育係の水野展敏(のぶとし)さんが教えてくれた。
 東海地方にしかいない希少淡水魚で、国の天然記念物だ。7年前から飼育を始めた。毎年、繁殖にチャレンジしたが、失敗が続いた。「オスとメスの仲が悪いと、オスに攻撃されたメスが傷つくこともあった。とてもつらい時期でした」
 川の上流から中流にいるので、それに合わせて、水温が低下する冬は、最低水温約8度で飼育していた。
 「でもここのネコギギがいた愛知県豊川水系の上流は、もっと水温が低下するのではないかと考えました」。そこで2年前の冬、思い切って屋外で飼育した。最低水温は2度。冬眠して冬を越し、去年6月、とうとう繁殖に成功した。
 ネコギギは「顔のひげが長く、ネコのように見えるギギ」という意味。ギギというのは、あみですくうと「ギギ! ギギ!」と鳴くからだ。
 「ひげが長くてとてもかわいい顔をしています。世界のメダカ館生まれのネコギギを、ぜひ見に来てください」(文・佐々木央)=2019年12月配信

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