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文化

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生きもの大好き

動物園や水族館にはさまざまな生きものがいる。その魅力(みりょく)を探ろう。

(272) 水の中に長くいられない ちょっと変わった水鳥

2013.11.14 11:04

 ウミガメも泳ぐ 神戸 (こうべ) 市立 須磨 (すま) 海浜 (かいひん) 水族園の 大水槽 (だいすいそう) 。その水槽を上から見おろす2階に行くと、水面の岩に2羽の黒い鳥がいた。羽を広げている。

神戸市の須磨海浜水族園にいるカワウ。水にぬれた羽を広げ、かわかしている
神戸市の須磨海浜水族園にいるカワウ。水にぬれた羽を広げ、かわかしている

 「カワウという鳥で、羽をかわかしているんです」と学芸員の 岩村文雄 (いわむらふみお) さん。40~50年ぐらい前、各地で開発が進み、えさの魚もよごれて 絶滅 (ぜつめつ) 寸前 (すんぜん) になったそうだ。その後、水がきれいになったり、アユが放流されたりして、どんどんふえた。

 ところが今度は「大食いのカワウのせいで魚がとれなくなった」「ふんのにおいがひどい。木もかれた」と、いやがられている。昔は、ふんを 肥料 (ひりょう) に使ったし、たくさんの魚を食べて陸でふんをすることで、リンという物質を川や湖から取りのぞき、陸に運ぶ役目もはたしていたのに。

 ちょっと変わった鳥だ。鳥はふつう、しっぽの付け根からあぶらが出て、水にぬれにくくなっている。水鳥なら、そのあぶらで 保温 (ほおん) もできる。

 「カワウはあぶらがほとんど出ない。水にもぐるためといわれています。水がしみこんでくるので、水の中に長くいられない。でも、いいこともあるんです。しずんでいるところが多い分、波風が強くても安定している」

 水にぬれやすいので、羽をかわかすのが大事なんだ。「飛行 能力 (のうりょく) がすごいですよ。何キロもはなれたえさばまで出かけていくんです」(文・写真、 佐々木央 )

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