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生きもの大好き

動物園や水族館にはさまざまな生きものがいる。その魅力(みりょく)を探ろう。

(469)豊かな自然をこわすのは? イチモンジタナゴ 

2018.10.31 13:11
動物園生まれのイチモンジタナゴ。銀色が美しい
動物園生まれのイチモンジタナゴ。銀色が美しい

 

 京都市動物園の「京都の森」というゾーンには、斜面に階段のようにつくられた田んぼ「棚田(たなだ)」があり、キツネやフクロウ、ハヤブサといった身近な生きものがいる。

 副園長の坂本英房(ひでふさ)さんは「京都の自然の豊かさを伝えたいんです」と話す。展示室に入ると、おくの水槽で銀色の小さな魚が何匹も泳いでいた。

 イチモンジタナゴという魚だ。日本一大きな湖、琵琶湖(びわこ)にいて、京都市動物園の近くにある平安神宮の池でも見つかっている。琵琶湖の水が平安神宮に通じているからだ。

 イチモンジタナゴは絶滅が心配されている。そこで京都市動物園は「守れ!イチモンジタナゴ!!プロジェクト」を始め、近くの大人や子どもも参加している。「何回も勉強会や観察会をして、動物園での繁殖にも取り組んでいます」。水槽にいるのは、こうして生まれたイチモンジタナゴたち。

 へってしまった理由はいろいろだ。人間が出すよごれた水やゴミで水質が悪くなっていること、イチモンジタナゴはドブガイなどの二枚貝にたまごを産みつけるけれど、そのドブガイの子どもの貝をアメリカザリガニが食べてしまうこと…。

 アメリカザリガニは人間が日本に持ちこんだ。結局、人間の活動がゆたかな自然をこわしている。「救うには解決しなければならない問題がたくさんあるんです」(文・写真、佐々木央)=2017年5月配信

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