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生きもの大好き

動物園や水族館にはさまざまな生きものがいる。その魅力(みりょく)を探ろう。

(467)家族にもどれて良かったね ニシローランドゴリラ(下) 

2018.10.28 12:54
お父さんのモモタロウに遊んでもらうゲンタロウ
お父さんのモモタロウに遊んでもらうゲンタロウ

 

 京都市動物園のゴリラの子どもはオス、5歳のゲンタロウだ。お母さんはゲンキ、お父さんはモモタロウで、両親の名前を組み合わせている。元気いっぱい、お父さんと取っ組み合って遊んでもらったり、お母さんにあまえたりしている。

 ここまで来るのは大変だった。副園長の坂本英房(ひでふさ)さんによると、ゲンタロウを産んだ後、お母さんのおっぱいが出なくて、ゲンタロウが弱ってしまった。しかたなく、生後5日目から飼育係がミルクをやって育てた。

 「でもそのまま人間が育てると、ゴリラの家族の中に、もどれなくなってしまう。おそくても1歳半までに、なんとかお母さんにもどそうと考えました」

 そこで生後1カ月から毎日、おりごしに親子を会わせるようにした。「ゲンキにとっては、自分の赤ちゃんはなくしたけれど『その赤ちゃん、ちょっと気になるからさわらせて』という感じでした」

 生後10カ月でいよいよ一緒にしたら「ゲンタロウはちょっと触られただけで、かたまって動けなくなっていた」。

 最初の夜、おしっこに血がまじっていた。「それほどすごいストレスだったんだと思います」

 無理かなあと心配したけれど、次の日の朝、2頭で仲良く遊んでいた。いまではどこから見ても、ほんとの親子だ。(文・写真、佐々木央)

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