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生きもの大好き

動物園や水族館にはさまざまな生きものがいる。その魅力(みりょく)を探ろう。

(451)自分の感覚を信じて展示した ダーリアイソギンチャク 

2018.8.23 10:18
海底をころっがって生きているなんておもしろい
海底をころっがって生きているなんておもしろい

 

 水槽の一部が仕切られ、白っぽくて大きな花のようなものが、おかれていた。説明には「海底に咲く花 ダーリアイソギンチャク」と書いてある。置物でも花でもなくて、イソギンチャクだったんだ。ダリアの花のように見えるので名前に「ダーリア」がついた。

 山形県鶴岡市立加茂水族館の館長、奥泉和也(かずや)さんは15年ぐらい前、ほかの水族館の人たちといっしょに、アメリカの水族館を見に行った。世界的に有名なモントレーベイ水族館で出合ったのが、このイソギンチャクだ。

 すごい生きものだと思って、ほかの水族館の人にそう言ったら「一度展示したことがあるけど、動きがなくて目立たないから今は展示してないんだよね」と返された。

 ダーリアイソギンチャクは、ほかのイソギンチャクのようにくっつかずに、深海をころがって生活している。帰国してすぐに底引き網の漁師さんに「こんな生きものはとれる?」と聞くと「いっぱいとれるよ」。

 わけてもらって飼うと、最初は死んでしまった。深海は冷たい。水温を7度以下にしたら、長生きするようになった。

 加茂で展示するようになったら、ほかの水族館でも展示するところがふえてきた。「すばらしい生きものだと思った自分の感覚はまちがっていなかった」。奥泉さんはうれしそうだった。(文・写真、佐々木央)=2017年1月配信

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