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文化

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生きもの大好き

動物園や水族館にはさまざまな生きものがいる。その魅力(みりょく)を探ろう。

(445)えさを食べずに心配した トビ 

2018.8.13 14:03

 広いケージの中に1羽だけいる鳥は、茶色と黒が入りまじった色だ。地味ようだけれど、よく見ると美しい。くちばしの根元と足は白い。目は鋭くて、かしこそう。 

飛べないけれど元気にくらしているワカ
飛べないけれど元気にくらしているワカ

長野県小諸(こもろ)市の小諸市動物園のトビ。担当の佐藤清英(きよひで)さんによると、8年前、左の翼に大けがをして道路に倒れているところを見つかり、運びこまれて来た。

 「手当てをしたけれど、飛べないので、ずっとここでくらしています」。来たとき、まだ2歳ぐらいの若い鳥だったからワカと名付けられた。

 トビはワシやタカの仲間、猛禽(もうきん)類だ。猛禽の中では、日本の空で一番ふつうに飛んでいる。晴れた日、高い空に、ほとんど羽ばたかず、すべるように舞っている鳥がいたらトビだ。

 「ワカはここに来たときは、けがや手当てのショックで1週間ぐらい、えさを食べなかった」。今でもおくびょうで、佐藤さんにもおびえることがある。えさはシカの肉。喜んで食べる。

 佐藤さんは少しずつワカを手にのせる練習を続けた。そして、ケージの外に出して、お客さんの手にのせることもできるようになった。

 「小さい子から大人まで、皮の手袋をすればだいじょうぶです。クリスマスやゴールデンウイークには、そういうイベントもやっているので、ぜひ見に来てください」(文・写真、佐々木央)=2016年11月配信

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