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生きもの大好き

動物園や水族館にはさまざまな生きものがいる。その魅力(みりょく)を探ろう。

(441)じゃましてごめんね 川上犬  

2018.8.8 21:37
川上犬のさくらの目の前にあるのは大好きな骨だ
川上犬のさくらの目の前にあるのは大好きな骨だ

 長野県小諸(こもろ)市の小諸市動物園の入口を入ってすぐ、右側の運動場に茶色の小型犬がいた。顔がかわいらしい。写真をとろうと、さくから身を乗り出したら、大きな声でほえられてしまった。

 小学生の女の子がそばでノートに、犬の絵をかき「川上犬(かわかみけん)、しつこくするとほえます」と説明を付けている。注意されたような気持ちになった。

 担当の中津久美子さんによると、小諸市の南、長野県川上村で昔から猟犬(りょうけん)として飼われてきた。「とても勇気があって運動能力も高い犬です」

 ここにいるのはメスの「さくら」。7年前に川上村からやってきた。ここには川上村からも遠足で子どもたちがやって来る。「村長さんがその子たちに動物園で見てほしいと考えたんです」。筋肉質な体形など川上犬らしさを見てほしいので、中津さんは運動や食べ物に気をつかっている。

 「川上犬にしてはやさしい顔をしているね、って言われます。でもだれにでもなつくわけではなくて、家庭で飼うと、その家族だけを守る。ご主人にとても忠実です」。ここでは中津さんをご主人と思っている。

 話していると、さくらが近よって来た。「遊んでほしいんです。さくら、また後でね」。中津さんが声をかけると、さくらがちょっとかなしそうな顔をした。さくら、じゃましてごめんね。(文・写真、佐々木央)=2016年10月配信

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