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生きもの大好き

動物園や水族館にはさまざまな生きものがいる。その魅力(みりょく)を探ろう。

(428)なぞの魚、挑戦続く コンペイトウ  

2018.6.1 23:41
 コンペイトウはお腹に吸盤があって、ガラスにくっついていることが多い。でも、笹井さんがえさを入れたら泳ぎだした
 コンペイトウはお腹に吸盤があって、ガラスにくっついていることが多い。でも、笹井さんがえさを入れたら泳ぎだした

 福井県坂井市の越前松島水族館には「こんぺいとうハウス」という建物がある。入ると、暗くてひんやり。水槽にいるのは、丸っこい体に、おかしのこんぺいとうのようなトゲトゲのある魚。これがコンペイトウだ。
 フグの仲間ですか? 担当の笹井清二(せいじ)さんに聞くと「フグとはまったく別のダンゴウオ科の魚です」ときっぱり。
 福井県は越前ガニで有名だ。コンペイトウはカニ漁の網にいっしょに入る。深海300メートルから。水は冷たい。だからここもひんやりしているんだ。
 越前松島水族館はコンペイトウをずっと展示してきた。でも、卵をかえして稚魚を育てることはできなかった。死んだコンペイトウを調べるとメスばかりだった。
 あるとき笹井さんのところに、ひとまわり小さいのがやってきた。まだ大人じゃないのかなと思いながら水槽に入れると、中の貝がらにすっと入る。しばらくして、たくさんの稚魚がかえった。
 初めは笹井さんも何がなんだか、わからなかった。でもだんだんわかってくる。小さいのはオスだった。「オスがなわばりにしている貝がらにメスが卵を産むんです」
 越前松島ではいま、だんだん大きくなっていく順番に展示している。でも、まだわからないことがいっぱいの魚だ。コンペイトウの謎、笹井さんの挑戦は続く。(文・写真、佐々木央)

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