【4972】賀茂金秀 特別純米(かもきんしゅう)【広島県】

2022年12月01日
酒蛙酒蛙
広島県東広島市 金光酒造
広島県東広島市 金光酒造

【B居酒屋にて 全7回の⑥】

 B居酒屋は「全国の地酒200種類を常時置いています」がウリだ。1カ月に1回のペースで店を訪れると、日本酒のラインナップはだいぶ変わっているので、当連載「日本酒津々浦々」の取材に好都合なのだ。今回は、当連載でまだ取り上げたことがないお酒7種類をいただいた。

「郷宝」「菊姫」「旭興」「宮泉」「光栄菊」に続いていただいたのは「賀茂金秀 特別純米」だった。金光酒造のお酒は当連載でこれまで、14種類を取り上げている。その中にスタンダード酒というか定番酒というか、この特別純米が入っていなかったのは、我ながら驚きだった。「賀茂金秀」は、総じて酸が出ている、しっかりした味わいのお酒、という好イメージを持っており、わたくしは“カモキン”という愛称で呼んでいる。さて、今回のお酒をいただいてみる。

 舌先を微発泡がチリチリ刺激する。これが第一印象だった。“第二印象”は、酸が出ている、だった。旨みもたっぷり。上立ち香・含み香ともにセメダイン(酢酸エチル)香が、ほのか。フレッシュ感あり、きれいな酒質。旨みと酸がありジューシーな味わい。甘旨酸っぱくて、一見モダンタイプにおもえるが、クラシックタイプの要素も十分あり、モダンとクラシックの中間あたりに位置し、ややモダン寄りか。これは旨い。飲み飽きしない酒質なので、いくらでも飲める(じっさいは、いくらでも飲めるわけがないが、これは言葉のアヤ)。晩酌酒や宴会酒に最適だが、ランク上の定番酒、といったイメージのお酒だった。

 ラベルのスペック表示は「原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合 麹米50% 掛米60%、アルコール分16度、火入、製造年月2022.1」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 蔵のホームページによると、かつての主銘柄は「桜吹雪」だったが、2003年に季節雇用を廃止して社員蔵人による手造りを行い、新ブランド「賀茂金秀」を立ち上げた。

「賀茂金秀」の「賀茂」は、蔵のある場所が旧賀茂郡だったことによる。「金秀」については、東広島市の酒販店「大和屋酒舗」のサイトによると、「杜氏の金光秀起(かねみつひでき、現代表)氏の名前から、『金』と『秀』 の2文字をとって命名されました」とのこと。