【4675】じょっぱり 純米大吟醸 青天の霹靂(せいてんのへきれき)【青森県】

2021年12月16日
酒蛙酒蛙
青森県弘前市 六花酒造
青森県弘前市 六花酒造

 休日の夕方、ふらりと近所のうなぎ屋へ。うなぎはもちろん美味しいのだが、酒がいい。定番酒はありきたりの地酒3種類ほどだが、店主の“隠し酒”が面白い。この場合の面白い、は特段意味のある言葉ではない。わたくしの興味をそそる酒が多い、ということだ。どんなルートで入れているのか興味のあるところだが、あえて聞かないことにしている。

 席につくと、店主が酒を抱えてきた。「じょっぱり 純米大吟醸 青天の霹靂」。これが今回の“隠し酒”、すなわち、本日の店主スペシャルだ。辛口酒で知られる「じょっぱり」など六花酒造のお酒は当連載でこれまで、7種類を取り上げている。

 さて、今回のお酒は銘柄食用米「青天の霹靂」で醸したのが特徴。「青天の霹靂」は、日本穀物検定協会(東京)によるコメの食味ランキングで、参考品種だった2014年産も含めて7年連続で最高位の「特A」を取得した、青森県が熱烈売り出し中の食用米だ。

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。「『青天の霹靂』は、誰もが驚くような旨さを目指して誕生したお米。青森の深い森の、水の、土の、そして人の力。悠久の自然がお米の旨さをささえています。米づくりの経験と情熱がつまったお米を、贅沢に50%まで磨きあげ、自然に感謝の気持ちをこめて醸した、『じょっぱり』のお酒です」

 また、蔵のホームページは、以下のように紹介している。「青森県が推奨する特A米『青天の霹靂』を50%まで磨き上げ、低温発酵のうえ酒蔵でじっくりと寝かせました。誰もが驚く旨さのお米で造ったお酒をお楽しみください」

 さて、いただいてみる。上立ち香は、ほのかにフルーティー。含むとフルーティー&ジューシーに感じる。甘旨酸っぱい味わいで、その中で甘みが一番出ている。濃醇ではないが、ややとろみがあり、ふくよかな口当たり。しかし、くどくはならず、スパッとキレる。余韻の辛みに厚みがる。それゆえしっかりとした味わいになり、味の強い料理にも合いそう。現に、うなぎの肝焼きと合わせても、ちゃんと合った。

「じょっぱり」はそもそも、クラシックタイプのお酒だが、今回の酒はモダンタイプ寄り。しかし、クラシックタイプのマインドは十分にある。

 瓶の裏ラベルのスペック表示は「原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)、原料米 青森県産『青天の霹靂』100%使用、精米歩合50%、アルコール分16度、製造年月2019.6」。

 このほか、蔵のホームページが公開しているデータは、以下の通り。「使用酵母 まほろば吟・華、原料水 白神山系地下伏流水、日本酒度+1.0、酸度1.5」

 酒名「じょっぱり」の由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。

「六花酒造は、昭和47年(1972年)3月に、弘前の造り酒屋3社(酒蛙注=3社とは「白藤」「白梅」「一洋」)が合併して誕生しました。創業は、享保4年(1719年)まで遡ります。六花酒造が造る日本酒の代表銘柄は『じょっぱり』。津軽の方言で『頑固者』や『意地っ張り』を表現し、その言葉が表しているような『辛口』のお酒を造っています」
「じょっぱりとは、津軽弁で『意地っ張り』『頑固者』を意味する言葉。その由来は、淡麗辛口というじょっぱりの味わいそのものにあります。じょっぱりが生まれたのは昭和40年代。当時の東北の地酒は、濃厚で甘口な味わいの酒が主流でした。そんな世間の流れに背を向けて、どこの酒にも似ていない、六花酒造ならではの酒を造りたいという、意地っ張りで頑固な想いから生まれたのが、辛口の酒、じょっぱりだったのです」