【5222】山形正宗 辛口純米(やまがたまさむね)【山形県】

2023年06月05日
酒蛙酒蛙
山形県天童市 水戸部酒造
山形県天童市 水戸部酒造

【S蕎麦屋にて 全4回の①】

 なじみの蕎麦屋の店主から「新しいお酒が入りましたのでいらっしゃい」と一升瓶を並べた写真を添付したメールが届いた。飲んだことがない酒が多い。こりゃ、無くなる前に店に行かなくっちゃ。ということで予約のメールを送り、暖簾をくぐった。このところ、入荷酒のご案内メールの頻度が高まってきた。ということは、お客さんの出足が戻り、酒の回転が速くなった、ということだ。うれしいことだ。

 今回、最初にいただいたのは「山形正宗 辛口純米」だった。水戸部酒造のお酒は飲む機会が多く、当連載はこれまで、「山形正宗」を中心に17種類を取り上げている。しっかりした味わいで、キレが非常に良い酒、という好印象を持っている。このお酒はどうか。いただいてみる。

 上立ち香は、酸と辛みを予感させる。含むと、甘旨酸っぱくてジューシー。ジューシーなのに、辛みがけっこう強く出ているため、シャープ感のあるジューシー酒に感じる。余韻は辛みと苦み。余韻の苦みもけっこう強く、長く続く。舌先をガスがチリチリと刺激する。モダンタイプのミディアムボディー酒。辛口酒のモダンタイプは、極めて珍しいとおもう。あるいは薫酒と醇酒が一緒になったようなタイプ。飲み飽きしないタイプのお酒だ。

 今風のイケイケガールだが、古風なところもあり、ビシッと主張するような女性って感じのお酒。

 瓶の裏ラベルは、以下のように蔵のコンセプトを紹介している。「日本酒の王道を目指す全量純米仕込の酒蔵」

 裏ラベルのスペック表示は「原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)、原料米 山形県産出羽燦々100%使用、精米歩合60%、アルコール分15度」。

 使用米の「出羽燦々」は山形県立農業試験場庄内支場が1985年、母「美山錦」と父「華吹雪」を交配。育成と選抜を繰り返し品種を固定、1997年に種苗法登録された酒造好適米だ。

 酒名「山形正宗」の由来について、ウェブサイト「『日本の名酒』自宅にいながら蔵元巡りの旅」は「山形正宗」の由来について「1898年(明治31年)に、初代水戸部弥作によって創業されました。酒名は、銘刀正宗のようにキレのある酒、辛口の山形の酒ということのようです」と説明している。

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