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市川にやってきた!

2013.10.18 0:01
八幡駅に到着する、うすい行き普通電車。右奥が新しい京成電鉄本社
八幡駅に到着する、うすい行き普通電車。右奥が新しい京成電鉄本社

 成田空港を利用するお客さんを対象にした検問が、再来年までに廃止されるのだそうだ。飛行機に乗る人はもちろん、見送りや出迎えの人、飛行機を見にきただけの人、あるいは京成スカイライナーに乗りに来ただけの人も(3年前のぼくと息子がそうでした)、空港入り口でセキュリティーチェックを受ける。

 検問をなくす代わりに人間の顔を認識するカメラを設置するとのことなので、警備の目を光らせているのは相変わらずなのだが、わずらわしさが解消されるのはいいことだ。

 というわけで、今日はスカイラーナーを走らせている京成電鉄の話題。ここで問題です。京成電鉄の本社はどこにあるでしょう?

 上野ではありません。押上? 惜しい。実はついこの間まで押上だったのだが、この9月に千葉県市川市に引っ越したのだ。特急も止まる八幡駅に直結して誕生した真新しいビルが新本社。本社が郊外にある西武鉄道(所沢)や京王電鉄(聖蹟桜ケ丘)の仲間入りというわけだ。

 京成という名前は、東京と成田を結ぶ鉄道という意味。今でこそ成田空港への電車というイメージが強いけれど、成田山参詣のお客さんを運ぶために生まれた鉄道といっていい。今でも年末年始は臨時列車がたくさん走って初詣客を成田山にじゃんじゃん送り届ける。

 京成に限らず、日本の鉄道と神社仏閣へのお参りとは切っても切れない縁があって、そのあたりのことは平山昇著「鉄道が変えた社寺参詣」(交通新聞社新書)に詳しい(これ、なかなかの好著です)。

 「京成電鉄展」会場で、ポスターを指さす京成パンダ
 「京成電鉄展」会場で、ポスターを指さす京成パンダ

 京成電鉄のプレスリリースを見ると、移転の理由の一つは「当社グループの主たる営業基盤である千葉県において、より地域に密着した事業展開を図るため」。そんな動きに地元もこたえようということなのか、市川市の施設で「京成電鉄展」が開かれた。

 会場の「芳沢ガーデンギャラリー」は、市川駅から少し離れているが、緑豊かな庭園の中にあってなかなかの雰囲気。肝心の展示の中身なのだが、これがお宝の山だった! その名も「グングン京成」という(!)コマーシャルソングが流れる中、京成の歴史をたどる貴重な資料が所狭しと並んでいる。

 鉄道(正確には軌道だが)の敷設が許された文書「電気軌道敷設特許状」(1907年)の末尾にはなんと「内務大臣 原敬」と署名されていた。戦前、成田山参詣客に抽選で贈られた金銀の不動尊像などという珍品も。

 鋭い目つきが特徴の京成電鉄キャラクター「京成パンダ」のコーナーも充実していて、2010年の千葉国体で千葉県のキャラクター「チーバくん」と一緒に登場した絵はがきは、それは愉快だった(チーバくんがかわいいだけに!)。

 「京成電鉄展」は、残念ながら10月14日まで。他の場所でもやってくれたらいいと思うのだが…。(2013/10/4)

☆八代 到(やしろ・いたる)1964年東京生まれ。共同通信社勤務。京成パンダのほかに、父、母、年の近い叔父さんなど、いろんなキャラクターがいることを知りました