H3ロケット、システム異常検知 着火信号出ず、衛星打ち上げ失敗

固体ロケットブースターの着火信号が出ず、飛び立つことができなかったH3ロケット1号機=17日午前10時38分、鹿児島県の種子島宇宙センター
固体ロケットブースターの着火信号が出ず、飛び立つことができなかったH3ロケット1号機=17日午前10時38分、鹿児島県の種子島宇宙センター
  • 固体ロケットブースターの着火信号が出ず、飛び立つことができなかったH3ロケット1号機=17日午前10時38分、鹿児島県の種子島宇宙センター
2023年02月17日
共同通信共同通信

 日本の新型主力機H3ロケット1号機が17日午前、発射を試みたが飛び立てなかった問題で、JAXAは午後の会見で、主エンジンに続いて作動する固体ロケットブースターへの着火信号が出なかったと発表した。岡田匡史プロジェクトマネジャーは「機体のシステムが異常を検知した」と説明。この日の衛星打ち上げは失敗となったが、岡田氏は設計通り安全に止まっており「失敗だとは考えていない」と述べた。

 発射の予備期間は2月18日から3月10日に設定されている。岡田氏は1号機の機体やエンジンに問題はないと考えられるとして、点検を経た上で改めて22年度中の再挑戦を目指すとした。

 異常を検知したのは、新たに開発した主エンジン「LE9」を搭載するロケット第1段の制御用機器。LE9は開発が難航して2度の延期の原因となったが、今回は正常に動作したとみられる。また、ロケットブースター自体にも問題はないと考えられるという。 発射に向けたカウントダウンが続く中、主エンジンが着火したが、ブースターが作動せずロケットは棒立ちになった。

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