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睡眠は「休養感」が鍵 お年寄りの長寝に注意

2022.5.31 0:00
 夜にベッドや布団で長く横になっているのに、睡眠で十分な休養感が得られないお年寄りは、病気などによる死亡リスクが高くなる可能性があるとする研究結果を、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所の栗山健一部長らのチームがまとめた。
 
 

 働き盛りの中年世代では、睡眠時間が短く休養感が少ない人のリスクが高かった。「体が必要とする睡眠時間は年齢とともに短くなる」とチームの吉池卓也室長。「いずれの世代も夜の睡眠で十分な休養感を得られるかどうかが健康維持の鍵を握りそうだ」と話す。

 チームは米国の約5800人の睡眠データを利用。40~64歳の中年世代と65歳以上の高齢世代のグループに分け、最長14年の追跡期間中の死亡との関係を分析した。機器で測定した実質的な睡眠時間に加え、寝床で横になっている時間、目覚めた時に休養感があるかどうかも評価した。
 すると中年では睡眠時間が長いと死亡リスクが低下する傾向を確認。1日に5時間半未満しか眠れず休養感がない人は、適度に眠れていて休養感がある人に比べて死亡リスクが1・54倍と高かった。7時間近く眠れて休養感があるとリスクが0・55倍に下がった。
 高齢者では寝床で長く過ごすことによる逆の影響がみられた。8時間以上横になっていても休養感がない人のリスクは、7時間ほどで休養感がある人の1・57倍に上昇した。吉池さんは「お年寄りは時間があると必要以上に寝床に入りがち。体が不活発になって眠りが浅くなり健康を損ねる可能性がある」と指摘する。
 研究には日本大や埼玉県立大も参加。英科学誌サイエンティフィックリポーツに発表した。

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