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1日1杯でも脳が萎縮 飲酒量が増えると加速

2022.4.19 0:00
 アルコール依存症などにつながる多量の飲酒は脳の組織の萎縮を引き起こすことが知られている。米ペンシルベニア大のチームが英国の約3万7千人の健康データを分析すると、1日にワイン1杯程度の飲酒習慣にとどめている場合でも、脳の萎縮が少しずつ起きる可能性があるとする研究結果をまとめた。
ワインの香りを確かめる女性(AP=共同)
ワインの香りを確かめる女性(AP=共同)

 

 少量の飲酒なら健康にプラスに働くとの考え方もあるが、これに見直しを迫る内容と言えそうだ。酒量が増えると萎縮の程度が加速的に大きくなる傾向も確かめた。
 脳の萎縮は認知機能の低下につながりかねない。チームの研究者は「いったん飲んでしまったら、寝る前の『もう1杯』をがまんすることが脳への影響を抑えるのに役立つ」としている。
 チームは、英国に住む40歳以上の男女約50万人の遺伝情報や生活習慣、磁気共鳴画像装置(MRI)による脳画像データなどを集めた「UKバイオバンク」を利用。うち約3万7千人について、過去1年ほどの飲酒習慣と、脳萎縮の度合いとの関係を分析した。
 すると飲酒量が増えるに従って、脳の神経細胞が集積する「灰白質」や、神経線維が集まる「白質」の体積が減少する傾向を確認。1日にワイン1杯程度、またはビール小瓶1本程度の「適量」の飲酒でも、わずかながら萎縮が起きることを確かめた。
 飲酒しなくても脳は年齢とともに萎縮するが、50歳の人では1日の酒量がワイン半杯から1杯に増えると、2年分の加齢に匹敵する追加的な影響があるとチームは分析。さらに1日1・5杯に増えると影響は3・5年分と度合いがより大きくなると指摘している。

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