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(690)陸上で地味な鳥が水中で輝く カワガラス

2022.1.24 11:00
水中にもぐるカワガラス。動きははやい
水中にもぐるカワガラス。動きははやい

 

 木の枝に鳥がとまっている。ずんぐりした体。黒っぽいけれど、灰色や茶色がまじったような深みのある色だ。

 福島県猪苗代町のアクアマリンいなわしろカワセミ水族館で、カワガラスを初めて見た。日本の動物園水族館では、ここにしかいない。

 毎年、滝のうら側の岩のすきまなど決まった場所に巣を作る。

 「谷川でつりをしていると、ビッビッと低い声で鳴きながら通りすぎます。警戒しているんです」と担当の石井桃子さん。

 生態を調べるため、つかまえる許可をもらった。どんなふうにしてつかまえたんですか?

 「親鳥に気づかれないように巣の近くでよく観察しました。卵を産んだ日や、ひながかえった日を知って、巣立つ直前のタイミングでひなをつかまえました」

 ひなの間は小さいコオロギをあたえた。「もうおなかいっぱいだよ、というぐらい多めにあげて、ピーピー鳴いて『おなかがすいた』というときにまたあげて。1日5回えさをあたえました」

 川に潜り、小魚や石の下にいる虫を食べる。「そのときタタタッと水中を歩く。水中の動きが注目です。ここでは朝か夕方がねらい目です」

 夕方、来てみたら、何度か水の中にもぐってくれた。水中で体が銀色に光る。陸上では地味な鳥が、輝いた。(文・写真、佐々木央)=2021年9月配信

自然の谷川のようなところを自由に飛んだり、歩いたりしている
自然の谷川のようなところを自由に飛んだり、歩いたりしている

 

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