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(653)明るさで季節をつくる トウホクノウサギ 

2021.11.23 11:00
じっと横を向いているのは、目を合わせないようにしているのかな
じっと横を向いているのは、目を合わせないようにしているのかな

 

 富山市ファミリーパークの郷土動物館。「郷土」というのは、富山の人にとっては、この富山県のあたりのこと。
 入ると、夜のように暗い。ここにいる小型の哺乳類は夜行性が多い。夜のように暗くして、動くすがたが見られるようにしているんだ。
 目がなれてきた。茶色のウサギがいる。トウホクノウサギと書いてある。
 「東北のウサギ」ではなく「東北野ウサギ」。担当の森大輔(だいすけ)さんが「北日本の森林地帯にいるウサギです」と教えてくれる。せっかく暗くしているのに、横向きにすわって動かない。と思ったら、こっちに顔を向けた。
 「とてもおくびょうな生きものです。部屋に人が入ると、パニックになって、かべにぶつかって死ぬこともあります」
 じゃあ、えさやりやそうじはどうやって?
 「いま、ファミリーパークにいるトウホクノウサギは全部、ここ生まれなので、生まれてしばらくは毎日、体重をはかったりして人にならしています。だから、いっしょの空間に入っても、あばれたりしません」
 夏毛は茶色。冬になると、真っ白な毛に生えかわる。ここでも真っ白になりますか?
 「白くなりますよ。冬は昼が短く、夜が長いから、照明を暗くする夜の時間をのばします」
 そうか、明るさで季節をつくっているんだ。(文・写真、佐々木央)=2020年12月配信

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