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睡眠不足は認知症リスク 英国で8千人25年追跡

2021.6.1 0:00
 毎晩の睡眠時間が6時間以下と恒常的に短い中高年の人は、生涯のうちに認知症を発症するリスクが通常の人に比べて30%高くなるとする研究結果を、英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのチームがまとめた。
 英国に住む約8千人を25年以上にわたって追跡した疫学調査で判明。睡眠不足が認知症に関係するとの報告はこれまでにもあったが、これほど大規模で長期間にわたる研究はあまり例がない。
(イラスト 河原アカネ)
(イラスト 河原アカネ)

「睡眠は学習や記憶に関わり、脳の健康に重要な役割を果たす」とチームの研究者。「認知症の進行と睡眠は互いに影響を及ぼし合っているとみられ、深く理解することで発症予防につながるかもしれない」とみる。

 チームは英国の公務員を対象に1985年に始まった健康調査のデータを利用。男女7959人に年齢を重ねるごとに睡眠時間を報告してもらい、認知機能の変化を調べた。
 うち521人がアルツハイマー病などの認知症を発症。睡眠時間を「6時間以下(短い)」「7時間前後(通常)」「8時間以上(長い)」の3グループに分けて分析すると、50歳や60歳、70歳の時点で恒常的に睡眠が短かった人は、通常の睡眠を取っていた人に比べて発症リスクが1・3倍に高まっていた。
 従来の研究では睡眠が短い人だけでなく、長い人も認知症リスクが高まる「U字形」の関係がみられた。今回はそうした傾向は明確には示されず、チームは「睡眠が長い人のデータをさらに増やした分析が必要だ」としている。
 研究は英科学誌ネイチャーコミュニケーションズに発表した。

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