世界新で日本勢金1号 重量挙げ・三宅義信 【わが街 オリンピアン 宮城県】

2021年06月28日
共同通信共同通信
1968年メキシコ五輪重量挙げ男子フェザー級で2連覇を達成した三宅義信(中央)と銅メダルの弟・義行(右)(共同)
1968年メキシコ五輪重量挙げ男子フェザー級で2連覇を達成した三宅義信(中央)と銅メダルの弟・義行(右)(共同)
 1964年東京五輪では、前回ローマ大会で後半に実施された重量挙げが前半に組み込まれた。
 「自分が活躍して、日本選手団を勢いづかせる」。金メダル最有力候補のフェザー級・三宅義信(80)は意気に感じていた。「もう、男の光を出さなきゃいけないわけだよね。容易なこっちゃないな」。心地よい重圧とやりがいを感じていた。
 技術も体づくりも1年前に終えていた。「残り1年は精神を鍛える」。滝に打たれ、座禅を組み、心を清める。囲碁やマージャンで勝負勘を養うこともあった。
 五輪本番は次々と試技を成功させて圧勝の勢いだった。コーチから重量を下げるよう進言されたが、聞く耳を持たなかった。「何のために今までやってきたんだ」。日本勢第1号の金メダリストは世界新記録のおまけまで付けた。
 68年メキシコ大会でも優勝し、弟の義行(よしゆき)(74)も銅メダル。同一種目で兄弟同時に表彰台に上がるのは近代五輪史上初の快挙だった。
 宮城県村田町出身。実家は貧しかった。隣町にある大河原高(現大河原商高)在学中に競技を始めたものの、アルバイトで家計を支える苦しい生活から抜け出せなかった。
宮城県
 

 「肉が食いたい、肉が食いたいと思いながら練習していた。18歳まで宮城で育った環境が心の中で生きていた」。今も衰えない力こぶには反骨心が詰まっている。

 令和になって最初の五輪。時代は変わっても、変えてはいけないものがあると指摘する。「ハングリー精神と大和魂ですよ」。昭和気質あふれる第一人者からの金言だ。(河北新報社=剣持雄治記者、2020年2月26日配信、所属肩書は当時)

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