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相次ぐ大物QBの移籍 新年度迎えたNFL

2021.3.25 10:48 生沢 浩 いけざわ・ひろし
NFLは日本時間の3月18日に新年度を迎えた(AP=共同)
NFLは日本時間の3月18日に新年度を迎えた(AP=共同)

 

 今年のNFLのリーグイヤー(年度)は、アメリカ東部時間3月17日午後4時(日本時間18日午前5時)に切り替わった。それと同時にフリーエージェントやトレードによる移籍とそれに伴う契約締結が正式に解禁となった。

 

 

 QBというポジションはいつのシーズンも移籍の話題の中心だが、今年は特にその動きが激しい。

 

 最初にNFLを驚かせたのがマシュー・スタフォードとジャレッド・ゴフのトレードだ。

 

 スタフォードは2009年にライオンズからドラフト全体1位指名を受けて入団した強肩の持ち主だ。

 

 対するゴフはラムズの2016年の1位指名。弱小ライオンズから抜け出したいスタフォード、若いQBが欲しいライオンズ、ゴフに見切りをつけて新たなスタートを切りたいラムズの思惑がかみ合った移籍劇だった。

トレードでライオンズからラムズに移籍したQBスタフォード(AP=共同)
トレードでライオンズからラムズに移籍したQBスタフォード(AP=共同)

 

 

 長くチャージャーズで先発を務め、昨年だけコルツで現役を続行したフィリップ・リバースが引退を発表したが、そのコルツはゴフの直後にイーグルスに指名されたカーソン・ウェンツをトレードで獲得した。

 

 コルツのフランク・ライクHCはウェンツのデビューから2年間イーグルスで攻撃コーディネーターを務めていた。

 

 ライクHCの下でウェンツは大きく成長したから、その成功体験からコルツでの再出発したいとの考えだ。

 

 コルツはアンドルー・ラックの突然の引退(2019年)のあと、フランチャイズQBと呼ぶにふさわしい人材を求めていたから、ウェンツにかける期待は大きい。

 

 

 ドルー・ブリーズが引退したセインツは、元バッカニアーズの全体1位指名(2015年)ジェーミス・ウィンストンを獲得した。

 

 肩の強さを買われての入団で、昨年ブリーズの控えを務めつつユーティリティープレーヤーとしても多くの試合に出場したテイサム・ヒルと先発争いをすることになる。

 

 

 そのほか、ワシントンはアレックス・スミスを放出して、38歳のベテランであるライアン・フィッツパトリックと契約した。

 

 イーグルスはかつてレーベンズでスーパーボウルMVPを受賞したジョー・フラッコを、ドルフィンズは元コルツのジャコビー・ブリセットを、ベアーズは元ベンガルズのアンディ・ドルトンをそれぞれ獲得した。

 

 

 一方、テキサンズからの放出を希望していると噂されるデショーン・ワトソンは、女性に対する不適切行為で十数件の訴訟問題を抱えていることが明るみに出た。

女性に対する不適切行為で訴訟問題を抱えていることが明るみに出たテキサンズのQBジャクソン(AP=共同)
女性に対する不適切行為で訴訟問題を抱えていることが明るみに出たテキサンズのQBワトソン(AP=共同)

 

 NFLは調査に乗り出しているが、成り行き次第ではテキサンズから解雇される可能性もあり、そうなるとテキサンズは新たなQBを探さなければいけない。

 

 ただし、実績とネームバリューのあるベテランは既に所属チームがほぼ決まってしまっており、乗り遅れは否めない。

生沢 浩 いけざわ・ひろし

名前 :生沢 浩 いけざわ・ひろし

プロフィール:1965年生まれ。上智大卒。1991年にジャパンタイムズ入社。大学時代のアメリカンフットボール経験を生かし、フットボールライターとしても活動。NHKーBSや日テレG+でNFL解説者を務める。「Pro Football Writersof America」会員。

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