7月31日・世界三大異臭食物~キビア~

キビア=グリーンランド・シオラパルク
キビア=グリーンランド・シオラパルク
2012年08月02日
共同通信共同通信
キビア=グリーンランド・シオラパルク
キビア=グリーンランド・シオラパルク

 イヌイットの伝統料理キビアを大島さんがごちそうしてくれた。うわさには聞いていたがかなり臭い。日本のくさやよりも臭いと言うからかなりだ。ちなみに世界三大臭い食べ物は、キビアの他にもシュールストレミング(スウェーデン・ニシンの漬物)、ホンオ・フェ(韓国・エイ料理)、臭豆腐(中国・豆腐)などが挙げられることが多い。
 キビアは大島さんの手作りだ。約1カ月前に裏山で捕ったウミガラスを数十羽、アザラシの皮で作った袋に入れる。そのまま口を閉じて石の下にいれてあとは待つだけ。しかし取り出すタイミングが難しい。気温や湿度、雨などを考慮していつごろがいいかを長年の経験から判断する。大島さんのキビヤは近所でも評判だという。
 「じゃそろそろいきますか。キビア」。大島さんがキャンプの裏にある石の山のところまで行き、石をどんどん取っていく。すると中から何やら怪しげな座布団みたいな固まりが出てきた。その瞬間、「うっ」とのどが詰まるような臭い。大島さんの手前、逃げるわけにも行かず堪える。「あーウジがついていますね。まあ中には入っていませんから問題ないね」と大島さん。皮の表面には、ウジが数十匹元気そうに動いている。
 「今年は雨が多くてね。あと最近は気温が高くて取り出すタイミングが難しいんですよ」。温暖化の影響がこんなところにも出ているのか。草むらの上にこすり付けてウジを取り払う。大島さんはアザラシの口か肛門か分からないところから、よく分からない黒い物体を取り出すと羽根をむしりはじめた。丸裸にされた鳥を歯で肉を食いちぎっていく。グロテスクを超えている。大島さんと同じようにやる。唾液が込み上げてくるがのみ込む。「おーー」。想像したよりもうまい。牛の餌にするサイレージと同じ臭いだ。サイレージも発酵したものだ。「内臓がうまいんだよな」。ずるずるとどす黒い物体をすする大島さんは至福の顔。もうすするしかない。
 発酵食品は元々保存食として世界各地で作られた食品だ。冬食べ物が乏しいときに保存しておく民族の知恵の固まりである。氷点下40度にもなる極寒の地グリーンランドではこの食品が生きるために必要だったのである。

 

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