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ストーリー 米最高裁リベラル判事死去   ギンズバーグ氏  女性の権利拡大に尽力 

2020.9.20 13:01 共同通信


 米連邦最高裁のルース・ベイダー・ギンズバーグ判事(87)が亡くなりました。自らと同じ女性のほか、障害者や性的少数派、環境派の権利拡大に力を尽くし、第2次大戦後の米社会を切り開いてきた闘士でした。
 ギンズバーグ氏が大学院に進んだ1956年当時、約500人の生徒のうち女性は9人だったといいます。日本でも公開された映画「ビリーブ 未来への大逆転」にその一コマが描かれています。
 若くして結婚、出産し、子育てをしながら大学院を終えました。しかし、女性であるという理由から、大手法律事務所は雇ってくれず、人権団体の弁護士として法廷で差別と闘い続けました。
 カーター民主党政権の80年、連邦判事に指名され、裁判官としてのキャリアを本格的にスタート。93年にはクリントン大統領(同党)から米史上2人目の女性最高裁判事に指名されました。
 彼女が関わった司法判断で重要なものを三つ挙げれば、一つ目は96年の判決で、入学者を男性に限定した南部バージニア州立士官学校の決まりを違憲としたこと。
 二つ目は南部ジョージア州を舞台にした99年の判決で、精神障害者は一定の条件下では、施設よりも地域社会の中で暮らす権利があるとの判断を下し、障害者の権利を広く認めました。
 三つ目は2000年の判決で、南部サウスカロライナ州を流れる河川の汚染を巡り、流域に住む住民には企業側の法的責任を追及する原告適格があると認め、環境権を擁護しました。
 四半世紀以上にわたり、平等を推進する先進的な判例を示してきたリベラル派のギンズバーグ氏が亡くなったことで、9人の最高裁判事の内訳は保守派5人、リベラル派3人となりました。ご冥福をお祈りします。