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非感染の疾患治療にも影響 コロナ禍でWHO報告書

2020.9.4 18:48
 新型コロナウイルス感染症の世界的流行が、生活習慣病やがんなど感染症以外の持病を持つ人の治療にも多大な影響を与えているとする報告書を、世界保健機関(WHO)が公表した。5月に各国政府に照会し、155カ国の回答を分析した。
 
 

 


 報告書によると、回答した国の多くで医療サービスの提供が部分的、あるいは完全に停止。特に高血圧治療は、データのある122カ国中の半数以上に当たる53%で影響を受け、合併症を含む糖尿病でも49%、がんでは42%、循環器の急性症状では31%が続いた。病気の回復期に重要なリハビリ治療も63%の国で停止を余儀なくされていた。
 94%の国の保健行政をつかさどる官庁では、非感染性疾患の担当者を新型コロナ対策に振り向けざるを得ず、乳がんや子宮頸(けい)がんをはじめとするがん検診計画も半数以上の国で延期された。
 医療サービスが低下した主な理由としては、個々の患者の治療計画自体がキャンセルされたり、医療従事者が不足したりしたことだった。20%の国では医薬品や診断機器の不足、技術的な問題などの理由も挙がった。こうした緊急事態に対処するため、58%の国では電話やオンラインによる遠隔医療を使用していた。
 多くの国は新型コロナ対策にこうした持病を持つ人の治療を含めた計画を立てているが、その割合は高所得国で72%だったのに対し、低所得国は42%と半数に及ばず、深刻な影響をうかがわせる。
 WHOは「非感染性疾患は世界の死亡の7割を占めており(コロナ禍ばかりでなく)どんな状況下でもその予防、診断、治療ができるようにする必要がある」とコメントしている。

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