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【コロナで変わる日常】(13) ピンチをチャンスに 合奏する名古屋芸大の学生

2020.8.18 7:00 共同通信

 名古屋芸術大(愛知県北名古屋市)の教室に6月、約4カ月ぶりにアンサンブルの音色が響いた。学生たちは飛沫(ひまつ)感染防止用のシート越しに指揮者を見ながら、息の合ったハーモニーを披露。オンライン授業が基本だが、コロナ対策を講じながら一部で対面授業が再開した。
 学生同士の密集を避けるため、75人を3グループに分けた。座席は約2㍍の間隔を空け、縦175㌢、横80㌢程の透明シートが付いたついたて53枚を前後左右に置く。交代時には消毒も欠かさない。
 自粛期間中、学生たちはビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」で受講してきたが、自宅では時間帯や音量を気にして十分練習できなかった。指導する遠藤宏幸(えんどう・ひろゆき)准教授(46)は「この状況でどうしたら学生に演奏する機会を与えられるかを考えた」と話す。
 音がシートに遮られ聞こえにくかったり、離れて座ることで奏者の息づかいが感じられなかったりして、演奏を合わせづらいといった課題もある。クラリネットを吹く2年の加藤謙吾(かとう・けんご)さん(20)は「厳しい環境下での経験が演奏の上達につながるのではないか。このピンチをチャンスにできれば」と前を向いた。
 「以前と比べるのではなく、コロナとうまく付き合いながら、今できる演奏を続けていきたい」と遠藤准教授。学生とともに新たな演奏スタイルを模索する。(共同=篠雄也)

 

*写真・記事の内容は2020年6月26日までの取材を基にしたものです。