11空港の感染対策、乗客負担に 利用料に上乗せ、値上げの可能性

2020年06月01日
共同通信共同通信

新型コロナウイルスの感染防止の徹底を呼び掛ける日航の地上スタッフ=1日午後、羽田空港
新型コロナウイルスの感染防止の徹底を呼び掛ける日航の地上スタッフ=1日午後、羽田空港

 国土交通省は1日、新千歳、福岡など11空港を対象に、新型コロナウイルス感染症対策に必要な費用を施設利用料に加算することを認める方針を決めた。今夏以降、空港ビル運営会社が値上げを申請して認められれば、運賃を支払う際の乗客負担が重くなる可能性がある。これと併せてバリアフリー対策や災害後の設備復旧にかかる経費も上乗せを認める。

 利用料は出発・到着ロビーやエレベーターの整備、手荷物カートの提供などに充てられ、チケット購入と同時に支払う。金額は空港ごとに異なり、羽田の場合は国際線2610円、国内線290円を加算している。

 料金は国の認可が必要。従来の仕組みでは、感染症対策や災害復旧に伴う臨時費用が生じても利用料を引き上げられず、バリアフリーなどの費用も利用者へ転嫁しにくかった。

 新型コロナ対策では検温用のサーモグラフィー設置、施設内の消毒費用がかかっているほか、ここ数年は空港内を快適にする環境整備に積極的に取り組む運営会社が増加。国交省は、利用料を認可する際の基準などを改正し、臨時費用や、乗客の利便性向上に関する費用も徴収を認めることにした。

 施設利用料を導入している国、民間管理空港は現在11カ所。利用料を値上げするかどうかや金額は運営会社が決め、国に認可を求める。

  • 2023年度全国学力テスト
  • 地域再生大賞
  • ふるさと発信
  • 弁当の日
  • 共同通信会館
  • 47PR 知っトク!情報発信!
  • 2023年度全国学力テスト
  • 地域再生大賞