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欧州委がコロナ対策の復興基金案 89兆円、EU加盟国共同で債務

2020.5.27 23:04 共同通信

欧州連合(EU)欧州委員会のフォンデアライエン委員長=27日、ブリュッセル(ロイター=共同)
欧州連合(EU)欧州委員会のフォンデアライエン委員長=27日、ブリュッセル(ロイター=共同)

 【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)欧州委員会は27日、新型コロナウイルス問題で疲弊した加盟国経済を復興させるための基金創設計画の素案を公表した。基金は7500億ユーロ(約89兆円)規模とし、新型コロナ被害に遭った国に5千億ユーロを補助金として付与。残りは融資する。財源は欧州委がEUとして発行する債券で賄い、加盟国が共同で債務を負う前例のない方式を採る。

 加盟国が協議中の2021~27年のEU中期予算からの支出と合わせ、復興資金は計1兆8500億ユーロを想定。実現には全加盟国の合意が必要だが、緊縮財政派のオーストリアやオランダなどは、融資中心にすべきだと主張しており、返済不要の補助金を求めるイタリア、スペインなどと対立。6月のEU首脳会議などでの激論が必至だ。

 欧州委は低炭素社会やデジタル経済への移行事業を経済再生の柱とする考えも示した。フォンデアライエン欧州委員長は今回の一連の提案を、復興に向けた「野心的な答え」だと自賛した。

 債務の返済は28年以降を想定。そのための資金として、使い捨てプラスチックに対する課税や、温室効果ガスの排出量取引がもたらす利益をEUの新たな独自財源とすることを検討している。

 債務共有化はドイツも長年反対してきたが、今月18日の独仏首脳会談で、フランスのマクロン大統領が主張する欧州委発行の債券方式にドイツのメルケル首相が歩み寄った。

欧州連合(EU)本部の欧州委員会ビル=3月18日、ベルギー・ブリュッセル
欧州連合(EU)本部の欧州委員会ビル=3月18日、ベルギー・ブリュッセル