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(550)幻のトカゲ 世界初繁殖 ミミナシオオトカゲ 

2020.5.15 11:00
石のかげから出されても、すぐに水に頭をつっこもうとする
石のかげから出されても、すぐに水に頭をつっこもうとする

 

「世界一めずらしい」ミミナシオオトカゲがいると書いてある。でも、この水槽のどこにいるのかな。見つからない。

 静岡県河津町(かわづちょう)の「体感型動物園iZoo(イズー)」。担当の森悠(もり・ゆう)さんに聞くと、木の下や水の中で見えなかったトカゲたちを取り出して見せてくれた。すごい! 何匹もいる。

 名前の通り耳がない。体は黒に近い茶色で地味だけれど「トカゲが好きな人にとっては、夢の種です」と森さん。

 今から140年前にボルネオ島で新種として見つかった。その後、ほとんど発見されず「幻のトカゲ」だった。

 iZooが飼い始めたのは5年前。「何を食べるのか、どんなふうにくらしているのか、生態がまったくわかっていませんでした」。手さぐりで、いろんな研究機関にも協力してもらった。次の年に産んだ卵(たまご)がかえった。動物園での繁殖は世界初だった。

 それから毎年繁殖し、この秋には、最初の親からみて孫の世代が生まれた。

 見ていてもあまり動かない。「基本的に夜行性です。それにイグアナや草食性のカメみたいに毎日、食べるわけじゃないんです。ミミズなんかをガツガツおなかいっぱいになるまで食べて、あとは葉っぱの下とか木の下にじっとしている。そういう生態も、ここに来て初めてわかったんです」(文・写真、佐々木央)=2018年12月配信

 

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