10万円給付申請、郵送呼び掛け オンライン不備続出で自治体

2020年05月12日
共同通信共同通信

現金10万円
現金10万円

 新型コロナウイルス対策として、国民1人10万円を配る「特別定額給付金」の申請方法を巡り、国が推奨するオンラインではなく、郵送で行うよう呼び掛ける自治体が相次いでいる。オンラインでの申請内容に不備が続出し、確認作業が重荷になっているためだ。給付まで時間がかかる可能性もあり、担当者らは「簡単に申請ができても、もらえるのが遅れたら本末転倒だ」と頭を抱える。

 給付金の申請方法には、マイナンバーカードを使ったオンライン申請と、市区町村から郵送された申請書に必要事項を記入して返送する方式の2通りがある。オンラインでは本人確認書類の添付が不要で、入力も短時間で済む利点があり、所管する総務省は早期の支給実現のため、カード保有者に利用を促している。

 大阪府泉佐野市は1日からオンラインでの受け付けを始めた。だが、市関係者によると約6割に不備が見つかり、給付金を受け取れる世帯主以外の申請や、振込口座の名義が異なるケースが続出。住民基本台帳上の世帯主と、実際に家計を担っている人が異なる家庭もあり、申請時に判断が難しい場合も多いという。

 市は、ホームページに郵送での申請を推奨する文書を掲載。市が発送する申請書には世帯員の氏名などがあらかじめ印刷されており、誤申請のリスクが少ないという。給付金支給を担当する河原隆敏参事は「郵送が市民に一番迅速に支給できる方法」と話す。

 宇都宮市でも、オンライン申請で同様の不備が続出した。申請に必要なマイナンバーカードの暗証番号を忘れた住民が窓口に殺到する事態も起き、市は不急の申請を控えるよう呼び掛けている。担当者は「内容の確認に膨大な時間が取られる。気の遠くなる作業だ」と苦しい実情を明かす。

 総務省の担当者は「申請サイトの表示を分かりやすく改善するなど対策は取っている」とするが「最終的な確認は、住民基本台帳を持つ自治体にお願いする他ない」と説明。根本的な解決の見通しは立っていない。

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