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相模鉄道とJR相模線

2018.3.30 12:33 藤戸浩一
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(上)20000系と、ポーズを取る相鉄のキャラクター「そうにゃん」、(下)車内を見学しようとする人の長蛇の列。翌日に営業運転が始まるのに…
(上)20000系と、ポーズを取る相鉄のキャラクター「そうにゃん」、(下)車内を見学しようとする人の長蛇の列。翌日に営業運転が始まるのに…

 関東の大手私鉄、相模鉄道の新型電車20000系がデビューした。2022年の東急線直通運転用の車両として、相模鉄道の「顔」になることだろう。2月某日、お披露目の撮影会があったので行ってみた。その足で、JR相模線で活躍する205系500番台の一風変わった「顔」も見てきた。

 相模鉄道とJR相模線。よく似ているが、相模鉄道は「相鉄(そうてつ)」の略称を使っているので間違えることはなさそうだ。実はこの2路線はともに「相模鉄道」だった時期がある。今のJR相模線を建設したのは相模鉄道で、今の相模鉄道を建設したのは神中鉄道という会社だった。

 戦時下の1943年に相模鉄道が神中鉄道を吸収合併したため、両線が相模鉄道に。ところが翌44年には今度は国が相模線を買収。相模線は戦後になって国鉄、JR東日本に引き継がれ、現在に至っている。ややこしいですね。

 相模大塚駅の構内で開かれた撮影会には、鉄道ファンだけでなく家族連れなどかなりの人が集まった。少し並んで会場に入ると、濃紺の車体が目に飛び込んできた。関西空港となんばを結ぶ南海の「ラピート」を連想させるこの色は、相鉄の新たなイメージカラー「ヨコハマネイビーブルー」。

 そして先頭車両の前面では、JR九州の豪華寝台列車「ななつ星in九州」のディーゼル機関車DF200のものより大きめのフロントグリルが重厚感を醸し出す。ヘッドライトが“いかつい”が、この列車で通勤、通学ができる人がうらやましくなった。

 さて、海老名で昼食を取り、JR相模線へ移動した。電化はされているが全線単線で各駅停車のみと、ローカル色が濃い。そこで1991年から走り続けている電車の「顔」がユニークだ。

(上)205系500番台はここでしか見られないが、もうワンパンチほしい、(下)部活帰りの学生で賑やかになった社家駅
(上)205系500番台はここでしか見られないが、もうワンパンチほしい、(下)部活帰りの学生で賑やかになった社家駅

 鉄道車両の前面は、左右対称がほとんどだろう。ただ地下鉄などでは、非常用の貫通扉が中央になく、左右非対称の面構えになっているものもある。相模線もパッと見はそうだ。だがよく見ると、向かって左にある貫通扉のようなものは、ドアではない。そういうデザインなのだ。かなりの「変顔」ですね―。

 電車は4両編成で、首都圏の電車では珍しく、乗客はドアの脇にあるボタンを押して自らドアを開閉していた。相鉄20000系にも同様の「個別ドアスイッチ」がついている。こちらは長時間停車のときに使用するとのことだが、利用客が多いと、ドアに挟まれたりすることがないかちょっと心配になった。

 相模線の茅ケ崎駅ホームで「魅力発見 相模線」と銘打った手書きのポスターを見つけた。「倉見駅と社家(しゃけ)駅には、大正時代から続くコンクリート駅舎があります」と紹介されていたので、さっそく20分ほど電車に揺られて社家駅へ。出入り口がアーチ状になっている以外は、無味乾燥な四角い駅舎にしか見えなかったが、「相模鉄道」時代の“遺構”と思ってカメラに収めた。

 ☆藤戸浩一 共同通信社スポーツ特信部勤務、北海道出身、54歳。