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愛犬とケーブルカーでお参り

2018.3.2 11:00 美浦克教
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御岳山のケーブルカー
御岳山のケーブルカー

 列車に愛犬を連れて乗ろうとすると、一定の大きさの小型犬に限られ、しかも専用のかごやバッグに入れなければならないことがほとんどだろう。その中で東京都青梅市の御岳(みたけ)登山鉄道のケーブルカーは、リードを付けていれば一緒にそのまま乗ることができる。

 ふもとの滝本駅から最大傾斜25度の急こう配を登ること6分で御岳山駅。そこから徒歩で約30分。標高929メートルの御岳山山頂に建つ武蔵御嶽(むさしみたけ)神社は犬と関係が深く、ペット犬の祈祷も受け付けている。

 神社の由緒によると、日本武尊の東征の際、道に迷ったところに表れたオオカミが軍を導いた。日本武尊はオオカミに「大口真神(おおぐちまがみ)としてこの御岳山にとどまり、すべての魔物を退治せよ」と命じたという。

 江戸期には大口真神は「おいぬ様」と呼ばれ、盗難除け、魔除けの神として信仰を集めた。近年は飼い犬の健康を願う人たちでにぎわうようになったという。

 本殿を守る狛犬は神社で一般的な唐獅子タイプではなく、引き締まったオオカミの姿。本殿の裏手にある大口真神社の狛犬も精悍な犬のような顔つきで、これもオオカミだろうか。

滝本駅のペット乗車可の表示(左上)、大口真神社の精悍な狛犬(右上)、武蔵御嶽神社の拝殿(下)
滝本駅のペット乗車可の表示(左上)、大口真神社の精悍な狛犬(右上)、武蔵御嶽神社の拝殿(下)

 オオカミが日本武尊を助けたとの伝承は、埼玉県秩父市の三峰神社や長瀞町の宝登山神社にもあり興味深い。御岳山駅から神社までは、参拝客を泊める宿坊が立ち並び、ちょっとした山上空中都市の景観が広がる。

 さて御岳登山鉄道のホームページによると、飼い犬を連れてケーブルカーに乗るには片道130円、往復260円のペット運賃が必要。進行方向を見て車両の最後部がペットスペースになっている。リードは短くし、犬がほかの乗客と直接触れないように注意。ふもとの滝本駅には駐車場があり、愛犬家はマイカーで来てケーブルカーに乗り換えるようだ。

 一般客はJR青梅線御嶽駅で下車し、バスに乗り換えてケーブルカーの滝本駅へ向かう。御岳駅舎は神社風の建築で珍しい。その話は改めて紹介したい。

 ☆美浦克教(みうら・かつのり) 共同通信社編集局企画委員