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まどかと巡る世界将棋紀行

「どうぶつしょうぎ」の考案者である北尾まどか女流二段が、日本の伝統文化である将棋をもっと世界に広げるため、各国を巡ります。海外での将棋事情がよく分かる北尾女流二段のコラムです。

国際将棋フォーラムin北九州~後編~ 

2017.11.24 11:06 女流二段 北尾まどか
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国際大会で入賞した皆さん
国際大会で入賞した皆さん

 2日間の国際将棋フォーラムでは、国際大会以外にもさまざまなプログラムが用意されました。ステージ上ではプロ棋士による席上対局が行われ、解説付きで客席から観戦することができます。子ども大会や国内在住の外国人将棋ファンのためのオープン大会が併設され、サイン会や指導対局、駒作り実演などのブースもありました。

 「世界の将棋」コーナーでは所司和晴七段がチェスや象棋(中国の将棋)を教え、「どうぶつしょうぎ」コーナーでは小さな子どもたちがずっと遊んでいて、各会場を回りながら誰もが一日中、将棋が楽しめるようになっています。

 そんな中、どこへ行っても大人気だったのはカロリーナ女流1級。彼女が将棋を始めたばかりのころからの友達、インターネットでの対局相手、その活躍に憧れている外国人プレーヤー。みんなに応援されながら、彼女は英語を話し、そして上手になった日本語を話し、写真を撮ってはフェイスブックで世界に発信し、あちこち飛び回っていました。席上対局でも、とても熱の入った良い将棋を指して勝利を収め、成長の証しを立派に示していました。

 選手のほかにも、応援や将棋仲間に会うことを楽しみに来ているファンの方々もたくさん来場していました。1日目のイベント後は、コートジボワールからの招待選手デュアメル・バーさん、通訳として参加していたフランス人のセバスチャン・ファーバーさん、観戦に来たファビアン・オスモンさんと夕食をご一緒しました。日本的な居酒屋さんで焼き鳥などをいただきながら、あちらの食文化や将棋事情などを伺いました。

 国際大会の感想戦では佐藤天彦名人や菅井竜也王位、久保利明王将などタイトルホルダーをはじめとした出演棋士が加わってアドバイスを行います。選手だけでなく、それを取り巻く観戦者の皆さんも聞き入り、貴重な機会に感動していました。

 決勝に駒を進めたのは中国の顧冠鳴(こ・かんみん)さんとアメリカ代表の冨田桂次さん。この対局はステージ上で行われ、その映像を別室で見ながら英語、日本語を交ぜた4人での同時解説を放送することになりました。堀口弘治七段とカロリーナ女流1級が英語、糸谷哲郎八段と私が日本語を担当する予定だったのですが、大阪大学出身の糸谷八段は英語を取り交ぜて話してくださり、結果的に4分の3程度が英語解説という格好になりました。工夫を凝らした序盤戦でリードを付けた冨田さんがそのまま押し切り、優勝を飾りました。

 こうして英語の話せる棋士が増えて、どんどん発信をしていくようになれば、将棋の海外普及は加速していくはず。世界に向けて英語でのライブ中継もできるようになります。次の国際将棋フォーラムは2020年、東京オリンピックの年。そのころまでに世界で将棋の認知度はどれほど上がっているでしょうか。楽しみです。(北尾まどか)

英語、日本語同時解説という初の試み
英語、日本語同時解説という初の試み

 

日本将棋連盟の佐藤康光会長(手前)と佐藤名人による指導対局
日本将棋連盟の佐藤康光会長(手前)と佐藤名人による指導対局

 

ステージ上ではプロ棋士による席上対局
ステージ上ではプロ棋士による席上対局

 

コートジボワール代表とベトナム代表の対局
コートジボワール代表とベトナム代表の対局
北尾まどか

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